[Analysis]
低価格化・高機能化のミッドレンジサーバ市場
2002/05/28
価格帯が1000万円以下のミッドレンジ(中規模)サーバが好調だ。先日、社団法人 電子情報技術産業協会(JEITA)が発表した平成13年度のミッドレンジコンピュータの出荷実績報告書によると、台数で対前年度比118%、金額で同期比102%となるなど、前年度を上回る結果となっている。
この市場をけん引しているのは、UNIXなどのオープン系。UNIX系は出荷台数、金額ともには対前年度比120%台で、順調に推移している。公共、サービスといった産業の構成比率が伸びている。UNIX系サーバはeビジネスの基盤システムに利用されることが多いが、コンテンツ・サーバなどの新たなニーズが需要を後押ししたようだ。JEITAでは、メインフレームの置き換え、官公庁などにおける新規ネットワーク、ビジネス環境の構築などで、今年度もオープン系のミッドレンジサーバ市場は前年度比110%程度で成長すると見込んでいる。
この成長市場を狙って、ベンダ間の競争も激化している。現在、ハイエンドでも猛烈な戦いを繰り広げているサン・マイクロシステムズやIBM、そしてヒューレット・パッカードなどが製品を提供している。だが、激しいシェア争いの結果、製品の高機能化、低価格化が進行しており、ベンダはビジネスとしてどう成立させるかという新たな課題に直面している。JEITAの関係者はこれに対し、「低価格化というより低価格クラスの製品が伸びていると見るべき」と述べている。製品クラスに応じた明確な機能の差別化、価格付けなどがまずは有効な手段といえそうだ。
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