[Analysis]

待ったなしの第3世代携帯サービス戦争

2002/05/31

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 第3世代携帯電話のシェアNo.1は、今年4月に参入したばかりのKDDIとなった。昨年FOMAで一番乗りを果たしたNTTドコモは、あっさりと首位の座を譲った。その理由は、NTTドコモの端末が高く、使いたいサービスがないことなどが挙げられている。

 その一方でNTTドコモは、2.5世代携帯のテコ入れを図ってきた。主力の携帯端末を一新、504iシリーズを発表、発売を開始したのだ。その特徴は最大30KBの新規格のiアプリ、赤外線機能、そして28.8kbpsの速度を誇るパケット通信機能だ。さらに、iモード端末の仲間にシャープのデジタルカメラ付き「SH251i」が加わり、J-フォンの「写メール」同様のサービスである「iショットサービス」を開始する。これらのことから、NTTドコモは2.5世代から第3世代への急激な移行はあきらめ、2.5世代の延命を本格的に行い始めたとも考えられる。

 しかし、現行世代のテコ入れは、FOMAへの移行が遅れ、首位KDDIとの差がさらに開く可能性が大きい。さらに携帯電話契約数で国内2位に浮上したJ-フォンは、12月に開始する第3世代携帯サービスで、従来のPDC用の基地局を利用できるよう投資効率を高め、W-CDMAとGSMのデュアル端末を開発していることを明らかにした。また、KDDIも日韓双方の第3世代携帯でカメラ画像を送受信できるサービスを開始するなど、他社の第3世代を巡るサービス戦争は次第に本格化している。

 待ったなしのNTTドコモの次なるFOMA戦略、サービスは? 同社の次の一手を見守りたい。

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