[Analysis]

Windows NTはどこへ行く?

2002/08/27

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 Windows NT Server 4.0が、今年6月で販売を終了した。それ以降でも、代理店経由で製品を入手することはできるが、それも来年(2003年)6月まで。サポートも段階的に縮小され、2004年をもってオンラインサポートの対象外となる(新規のホットフィックスの提供は2003年まで)。マイクロソフトとしては、こうしたユーザーに対して、Windows XP Serverではなく、導入実績が多いWindows 2000への移行を促したいようだが、頭の痛い問題が生じている。

 それは、日本でも8月5日から提供を開始されたWindows .NET Server RC1の存在だ。同OSは.NET Frameworkを標準でサポートし、今後主流となりそうなWebサービスなどの開発も容易になる(その中核となるEnterprise UDDI Servicesは標準で組み込まれる)。RC1がリリースされたということは、製品の発売もそれほど遠いことではないと推測でき、実際、来年(2003年)に発売されるとの報道もされている。

 そうなると、Windows NT Server 4.0からの移行は、Windows .NET Serverの全貌が明らかになってからでもいいという考える企業が現れるだろう。また、Windows 2000への移行を考える場合も、マイクロソフトによるWindows 2000のサポートがいつまで行われるのかの説明を求める企業や、サポートやライセンス費用などを考慮すると、そう簡単にWindows NT Server 4.0からの移行はしない方がいいという結論を出す企業も現れるだろう。さらに、この機会にほかのOSへ切り替えた方がいいと考える企業も現れるかもしれない。

 こうした疑問などに対して、マイクロソフトはどのような回答を用意するのだろうか? その回答こそが、Windowsサーバ・プラットフォームの今後の行方を占う重要な要素となるかもしれない。その意味で、今後のマイクロソフトのサーバOS戦略に注目したい。

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