[Analysis]

[Analysis] 新生HP、IAサーバのシェア奪回策はあるのか?

2002/09/25

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 IDC Japanとガートナージャパン データクエスト部門が9月上旬に発表した今年第2四半期の国内サーバの市場動向レポートによれば、IAサーバの分野でコンパックコンピュータと日本ヒューレット・パッカードの市場シェアは大幅に落ち込んだ。

 いち早く統合を済ませた米本社と異なり、日本で統合を済ませたのは営業など一部の部門にとどまる。両社のシェア急減の理由だが、ガートナージャパンサーバ・システム担当シニア・アナリストの亦賀忠明氏によると、「統合による混乱で営業が動かなかった」ことにあるという。今後両社が正式に統合されることで、シェア向上を図れるかについて、亦賀氏は否定的だ。

 両社はこれまで、統合は順調に進んでいると説明、統合後に両社のシェアを合わせれば「IAサーバのシェアは19%になる」と楽観的な見通しを見せていたが、その数字を見直す必要があるようだ。現在のままであれば、市場シェアはさらに落ちてしまう可能性が大きい。

 しかし、9月19日に開かれたhp ProLiant ML300シリーズの記者発表では、ほぼ新製品の説明に終始、IAサーバ市場奪還への戦略については触れないまま。

 こうした混乱が続く中、ライバルのデルコンピュータは、EMCとの提携やコンサルタントサービス部門をさらに強化、コンパックとHPの牙城であるエンタープライズ市場に向けた製品/サービスを着々と展開している。

 コンパックとHPに必要なのは、統合前に“攻めの戦略”を描き、それを実行できるかだ。

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