[Analysis]

[Analysis] 4大ブランドからIBMの強さを見る

2002/11/26

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 「WebSphere V5.0」の発表をもって、日本IBMは4大ブランド(WebSphereのほか、Tivoli、Lotus、DB2)すべてのバージョンアップの発表を終えた。

 これらの製品群で共通していたのは、オートノミック・コンピューティングや自己最適化、自己修復などの機能などだ。これらの機能は、同社が2001年4月に発表した自己管理型コンピュータのプロジェクト「eLiza」(イライザ)に基づいた同社の新しい方向性を示すもの。

 とはいえ、こうした機能は、さまざまなベンダが最近力を入れ始めていることであり、格別新しいわけではない。IBMの製品群に搭載されたこれらの機能も“完成型”というわけではなく、まだ緒についたばかりで、今後機能が向上し、追加されていくだろう。

 しかし、IBMがそれらの機能に言葉を与え、新たなキーワードへと昇華させたのはまぎれもない事実。こうしたキーワードを掲げ、前面に押し立て、製品のイメージを作り上げていく戦略は、どちらかというと同社の往年のライバルであるマイクロソフトが得意とする戦法だ。同社の強さは、こうした点にも表れていそうだ。IBMがこれを大幅な売上増などに結び付けつことができるのか、そこに注目したい。

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