[Analysis]
BPOは普及するか?
2002/12/17
今後注目を集めそうなソリューションの1つが、BPO(Business Process Outsourcing)だろう。すでに欧米では普及段階にあるこの究極のアウトソースは、日本で定着するだろうか?
人材派遣会社などでは、アウトプレイスメント(再就職支援)事業(再就職支援)事業の一環として、このBPOを視野に入れているところがある。再就職支援前の段階で企業にコンサルティングを行い、企業本体に残すべき部門や外部に委託できる部門などを提案し、外部に委託する部門などは人材派遣会社が請け負う(別会社などによる)。日本でも本社などの間接部門を中心に、こうしたBPOを採用する企業が現れ始めているようだ。
この市場を狙っているのは、人材派遣会社だけではない。コンサルティングファームやITベンダなどもこの市場を狙っている。特にITベンダにとっては、アウトソースする場合のシステムとともに受注することで、企業との関係が密接になり、その後のビジネスにも効果があると考えているようだ。
しかし、人事部や財務・経理部など、企業の中枢に近い部署をアウトソーシングするには、これまでの考え方を切り替える必要がありそうだ。例えば、企業には財務戦略や管理会計などに特化した部門・人材を残し、それに専念できる体制を作る。人件費などの安い中国などの企業との競争に打ち勝つには、このように企業に残すもの、伸ばすものをしっかりと見極め、大胆な改革が必要になる。その改革次第によって、意外と早くBPOが注目を集め、浸透するかもしれない。
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