[Analysis]

「Flash」の進化とマクロメディアの歩み

2003/04/01

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 米マクロメディアは3月27日、Webコンテンツ作成ソフト「Flash」で作成したコンテンツをブラウザなしで動作させることができる実行環境拡張ソフト「Macromedia Central」を2003年夏頃に無償配布すると発表した。同社が「インターネット・アプリケーションの未来を示す」と力を入れている製品だ。

 これまで、Flashコンテンツの1つの“欠点”として指摘されてきたのは、Webブラウザのプラグインソフト「Flash Player」がなければ、コンテンツを再生できなかった点。Macromedia Centralはこの制約を開放し、加えてデータ同期や情報共有の機能といったWebサービス的な環境をも提供する。さらに、アプリケーション配信管理の機能を搭載することで、「プラットフォームに依存しないコンテンツ配信サービス」というWebアプリケーションの夢に一歩前進した。

 Web用コンテンツ作成ツールベンダからインターネット・ソリューションベンダへ、マクロメディアはじわじわと変化し続けている。派手な動きではないが、地道にコツコツと。倒産、合併、吸収が相次ぐIT業界の中で生き残るのは、そんな企業であって欲しい。

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