[Analysis]
N+Iは変化の風となるか
2003/07/08
今年のNetworld+Interop 2003 Tokyoの中で目立っていたのはセキュリティの分野。いまや本家のネットワークに負けず劣らず目立っていたのではないだろうか。
そしてもう1つがROI(Return On Investment:投資対効果)。いまやすっかりIT業界の定番用語であり、別に驚くこともなさそうだが、ネットワークの業界だけは、以前から記者発表などで、“業界初の機能”や“他社よりも”といった機能・性能などの言葉が多かった。価格性能差までは話しても、ユーザーがその製品を導入してどれだけ効果があるか、といった点に踏み込んで話をしていたベンダは少なかったように感じる。
こうした姿は、インターネットの盛り上がり、ネットバブルなどにより、ネットワーク回線への需要が供給を大幅に上回り、企業内でもIPネットワークの帯域幅が不足、それ故ネットワーク回線の増量が要請され、それにつれてネットワーク機器、サービスへの需要も高まる、というビジネスモデルの上に構築され、価格は後回しにされていた感がある。
しかし、今回のN+Iではベンダ側からもそうした話を多少聞けた点と、何よりもユーザーが出展者などに「で、その価格はいくらですか?」と聞き、機能や性能に見合った価格かどうかに敏感だった点に変化の予感を感じた。これが大きな変化の風となるか注目したい。
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