[Analysis]

ストレージEXPOとお菓子フェス、どっちに行く?

2003/07/15

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 驚いたのは来場者の多さだった。7月9日〜11日に行われた「データストレージEXPO」。同時開催された「データウェアハウス&CRM EXPO」「ソフトウエア開発環境展」もにぎわっていた。データストレージEXPOの最終日に同じ会場で始まった「お菓子フェスティバル2003」に負けていないようだった。

 お菓子フェスティバルでは、来場者は数々のお菓子の試供品がもらえたようだが、データストレージEXPOではストレージがもらえるわけではない。では、来場者は何を目的に会場に足を運んだのか? それはストレージに関する最新情報だ。自社のストレージへの不満や将来に対する不安、「もっとコストを下げて、効率的に管理できるストレージがあるのではないか」という思いから会場に出向き、セミナーで最新のストレージ技術について学んだ来場者が多かったのだろう。

 ストレージというと巨大な筐体を思い出されるが、各ベンダが最も技術革新を急いでいるのはストレージを管理するためのソフトだ。EMCは開発研究費の75%をソフト開発に投じているという。ベンダがハードで他社との差をつけることは難しく、ソフトの差がストレージベンダの競争力の源泉になりつつあるのだ。

 ストレージの特徴がソフトに集約されると、カタログや営業担当者の説明だけでは、ユーザーがそのストレージを理解することは難しくなる。来場者は、頭では分かっても、ストレージが持つ可能性の本質が分からない、という不安があって会場に足を運んだのだろう。会場では説明員が操作するストレージのコンソール画面を見ながら、熱心に質問する来場者の姿を多く見ることができた。お菓子フェスティバルではないが、ストレージもやはり実際に目で見て、触れて、“食べてみる”ことが重要だろう。

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