[Analysis]
リッチクライアントという選択肢
2003/10/21
フロントエンドはWebブラウザで、という流れに変化が起きるのだろうか。
フロントエンドのアプリケーションをWebブラウザにするメリットとしてよく取り上げられるのは、クライアントの環境を選ばないこと。どのようなOSであれクライアントであれ、Webブラウザさえあれば稼働する。その結果、Webブラウザの操作を知っていれば、アプリケーションの操作も覚えやすく、教育コストを含む導入コストは比較的少なくて済む。
しかし最近、この流れに対して“リッチクライアント”を、という声が上がり始めた。その理由として、Webブラウザは表現力が乏しく、ユーザー・インターフェイスが貧弱、Webブラウザのバージョンなどによって動作が異なる場合がある、といった点が挙げられる。もちろん、ActiveXやJavaアプレットなど、これまでもさまざまな試みはあった。が、これらでもWebブラウザが持つ問題を解決できるわけではなかった。そうした問題を乗り越え、いままた新たにリッチクライアントを、という声が上がってきたのだ。もちろん、すべてをリッチクライアントにする必要はないだろう。しかし、業務アプリケーションによっては、リッチクライアントこそユーザーが求める“解”である場合があるのだ。
では、Webブラウザ以外のリッチクライアントとしてどんな選択肢があるのか。「.NET Freamework」上でアプリケーションやサービスを稼働させるCLR(Common Language Runtime)、EclipseのSWT(Standard Widget Toolkit)、インターネットではおなじみのマクロメディアのFlashがある。もちろん、ほかにもまだ選択肢はあろう。
とはいっても、現在はまだリッチクライアントの啓蒙期。使いやすい開発環境が整い、開発に応じたクライアント選びができるまでには多少時間はかかる。ただし、今後注目しておきたいソリューションであることは間違いない。
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