[Analysis]

4通に1通がスパムメールという現実

2003/11/11

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 スパムメール問題が深刻化してきた。スパムメールが大量に届くことで、企業のネットワークや電子メールサーバに負荷がかかり顧客に提供するサービスが寸断された、という笑えないケースも聞いた。スパムメールにまぎれて大切な電子メールを見逃したという話も、よく耳にする。

 11月7日(金曜日)の24時間に筆者の電子メールボックスに届いたスパムメールを数えてみた。受信を望まないのに勝手に送りつけられた電子メールをスパムと定義したところ、その数は40通にのぼった。受信した電子メールの総計は144通だったので、約4通に1通はスパムメールということになる。そのほとんどは英語の電子メールだった。Eコマースサイトの運営などで個人の電子メールアドレスをWebサイト上で公開している人なら、さらにたくさんのスパムメールを受け取っていることだろう。受信したスパムメールを手作業で律儀に削除していたら、かなりの業務時間を取られてしまうことは明らかだ。

 深刻化するスパムメール問題を受けて、セキュリティベンダ各社はスパムメール対策の製品を相次いで発表した。キーワードによるフィルタリングや、スパムメール送信者のブラックリストを利用してスパムメールを分類、削除する製品が多い。現在出回っているスパムメールの大部分は英語の電子メールだが、携帯電話の電子メールアドレスを狙った日本語のスパムメールが流行したように、今後日本語を使ったスパムメールが急増することが予想される。スパムメールによる企業システムへの負荷増大や、スタッフの生産性低下を防ぐためにも、企業はスパムメール対策を真剣に考える時期にきているだろう。

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