[Analysis]
日本のプログラマは仕事を失ってしまうのか?
2004/07/13
マイクロソフトが次のバージョンのVisual Studio 2005で目指すのは「コード入力の徹底的な削減」だ。さらに、モデリングツールの内蔵も行われるという。モデリングツールに関してはボーランドがすでに.NET対応製品を発表しており、デザインパターンやリファクタリング機能も備えてプログラマーの支援を強力に行う。
Javaの次バージョンであるJ2SE 5.0の目標の1つは「開発の容易さ」だ。そのうえ、MDA(モデル駆動型アーキテクチャ)の実用化の動きとして富士通やIBMが対応ツールを発表、出荷しており、画面設計やビジネス用件をUMLで記述することでアプリケーションが生成されるという。オートメーション開発の世界は確実に近づいてきている。
ソフトウェア開発がツールによる自動化を目指して進む一方で、プログラミングの仕事そのものが人件費が安く高い品質の期待される海外のオフショアへ移転される流れが高まってきている。これらの流れが示すのは「プログラマーの仕事が確実に減少していく」ということだ。
東京ビッグサイトで開催された「ソフトウェア開発環境展」は、同時開催された「組込みシステム開発技術展」に主役の立場を奪われた格好だ。組み込みシステムのほうが、ソフトウェア開発環境展の約3倍の展示面積を占め、急成長しているのが見てとれた。国内のプログラマーは、ビジネスモデリングやソフトウェア品質管理といった、自動化や海外移転が難しい仕事のスキルに挑戦するか、もしくは組み込みといった新しい分野のスキルを身につけるか、といった大きな岐路に立たされようとしている。
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