[Analysis]
固定電話の価格競争がもたらすもの
2004/09/22
ソフトバンクグループの日本テレコムは9月1日、NTT東日本、西日本の基本料金よりも低い価格での固定電話サービスを発表した。
しかしKDDIが9月15日、日本テレコムよりも安い固定電話サービス「KDDIメタルプラス」を発表、日本テレコムはそれに対抗し、さらに安い価格を発表、固定電話の価格競争が本格してきた。値下げ競争はNTTにも波及。「固定電話サービスの値下げを検討」「電話加入権の廃止を検討」といった報道がされるようになった。
こうした値下げ競争は、別に議論されていた固定電話からIP電話へ、といった流れをさらに加速させる可能性がある。
KDDIが発表した新サービスは、従来の設備からIP電話網に切り替えることで、低価格を実現する。日本テレコムは既存電話網を活用する方向だが、値下げ競争が進めば、IP電話網などを活用せざるを得ない。そうなればIP電話網へのキャリアの投資意欲も強まるし、投資の相乗効果を狙うのであれば、一般のIP電話サービスも含めて投資を行う可能性が高くなるだろう。それはまた、IP電話普及の援護射撃になる。
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