[Analysis]

“タダ”でiTunesを楽しむ方法あります

2005/08/30

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 「ポッドキャスティング」という言葉を聞いたことがあるだろうか。 8月25日に発表されたニフティの調査結果によると、アンケートを実施した3995人のうち、ポッドキャスティングを知っている人は67.9%で、利用経験者は27.3%だった。しかし、この調査はポッドキャスティングを行っているWebサイト上で行ったものなので、実際の認知度はもっと低く、知らない人が多いのではないだろうか。先ごろ発表された日本版iTunes Music Storeの陰に隠れがちだが、ポッドキャスティングは使い方次第では“タダ”で音楽だけでなく、学習なども楽しむことができる。

 ポッドキャスティングとは、昨年ごろより米国で流行し始めたiPod/MP3プレーヤーの使い方の1つで、専用ツールを使ってWebラジオを録音し、それをiPodなどに収めて聞くというもの。従来は、ポッドキャスティング専用のツールを用いて利用するのが主流だったが、7月2日に発表された「iTunes 4.9」がポッドキャスティング管理機能「Podcast Directory」を搭載したため、iTunes上で楽しむことができるようになった。米国では、Podcast Directory経由でポッドキャスティングを購読した数が、リリース後2日間で100万件を超えるほど利用されている。

 自分の気に入ったラジオ番組などを登録すると、ツールが自動的に番組の更新をチェックし、PC上に録音してくれる。録音した番組はPC上で聞くこともできるし、iPodに移して好きなときに聞くこともできる。「気に入ったWebラジオ番組がない/分からない」という場合には、さまざまなWebラジオ番組を集めたWebサイトを活用すると便利だ。例えば、iTunes Music Storeにアクセスして「Podcasts」を選択すると、音楽はもちろん、食や科学、教育、政治などさまざまなジャンルの番組がある。音楽以外にも、教育番組を録音して通勤時に勉強したり、英語のヒアリングの練習などにも使えるだろう。

 ポッドキャスティングの多くが“タダ”で利用できる点も魅力の1つだ。新しい音楽ジャンルにチャレンジしたい時には、「そのジャンルのWebラジオ番組を聞いて、気に入った歌手や曲を探し、iTunes Music Storeで購入する」といった使い方も想定される。また、ポッドキャスティングには、簡単に情報発信できるという利点もある。自分の作曲した音楽や音声などを公開し、オリジナルのWebラジオ番組を作ることができる。米国ではすでに、ポッドキャスティングを利用して新曲を発表するバンドや、自身のブログ上でポッドキャスティングを用いて政治理念を発表する政治家などが現れている。日本の選挙でも、ポッドキャスティングを利用した選挙活動が行われるかもしれない。

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