[Analysis]
BPMのトレンドがやっと来た?
2007/08/28
最近の取材で、「やっとBPMのトレンドが来そうだ」というせりふをよく耳にするようになった。1980年ころに登場して以来、何度となく「ブレークしそう」と言われて続けてきた「BPM」。今度のトレンドは本物なのだろうか。
そもそも、「BPM(ビジネスプロセス・マネジメント)とは何なのか?」をご存じでない方も多いのではないだろうか。BPMとは、「業務プロセスを整理・分析し、効率的な仕事ができるように継続して改善すること」といえる。では、なぜ最近になってBPMが注目されるようになったのだろうか。キーワードは、やはり「内部統制とSOX法」のようだ。
内部統制やSOX法対策では、ビジネスプロセス管理やビジネスプロセスの文書化などが重要になっている。このため、BPMを管理するツールの存在感が高まっているというのだ。特に、BPM管理システムにおいて「人間が行う業務や意思決定などを含めたビジネスプロセスを管理・自動化できる部分」が注目されている。これらのプロセスを管理・自動化することで、内部統制の強化につなげることができるからだ。
また、BPMツールがSOAと相性が良い点も大きい。BPM管理ツールは、SOAに力を入れているBPM専業ベンダやERPベンダなどが提供している場合が多い。これに加えて、もともとBPM製品がSOAとの相性が良いこともあり、企業がSOA基盤構築時にその一部としてBPM管理ツールを導入するケースが増えているようだ。このような点も、導入企業が増えてきている要因に挙げられているようだ。
実際、欧米企業のCIOにアンケートをとったところ、「2007年の1番投資したい対象」でBPMが1位になっている調査結果もある。米ティブコは「日本でもようやくBPMが認識され始めた。欧米では、金融業や通信業などでBPMが成功しているので、日本でもまずはこれらの業界を中心に導入が進んでいくはず」と推測している。そして日本においては、来年に向けて本格化する日本版SOX法対策や、SOAがBPMのトレンドを加速させる可能性は高そうだ。
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