[コラム:Spencer F. Katt]
パームはブランド名に凝りすぎ?
2002/10/8
インテルにハリウッドから怒りの声が浴びせかけられている。自社で製造するチップに、著作権違反を監視する特殊な機能を実装しない、と決定したからだ。インテルでは批判の矛先をかわすために、自ら著作権違反を摘発する社内調査を実施するなど、映画産業の大物たちの怒りを静めるのに躍起になっているという。
で、吾輩が聞いたところによると、インテルがMP3ファイルや映画、ほかのソフトを含む違法コピーに関して内部調査をしたら、上層部の役員を含む10人もの違反者が出たという。同社は当然、彼らを問答無用で解雇した。
伝えられるところによると、インテルが自社製品で著作権違反の監視機能を実装しない決定を下したのは、“ビッグブラザー”のように人々の怨嗟(えんさ)の対象となり、顧客がライバルのAMDへ流れてしまうことを恐れてのことらしい。
それにしても、インテルでは社内調査の結果、解雇されないまでも、多くの従業員が違法行為で戒告処分になったそうだ……。
ところでシーベルの経営陣は、アップルが“スイッチ”広告キャンペーンに登場させたような心優しいユーザーが自分たちにもいればよかったのに、と悔しがっているに違いない。ある筋からの情報によると、自社製品の証言広告キャンペーンを検討していた同社は、Webサイトに掲載した成功例のケーススタディに登場した66の顧客のうち、23人から証言を得ることができたという。だが、シーベルにとって衝撃だったのは、同社のCRM製品に好意的な意見を述べた人がほとんどいなかったことだ。
まあ、ユーザーってのは、たいていケーススタディと矛盾するようなコメントを吐くものなんだけどね……。
それはさておき、パームは最近、新しいサブブランドとして「Tungsten」と「Zire」を発表したが、それについて吾輩はちょっと首をひねらざるを得なかった。どうやら、TungstenはITプロフェッショナル向け、Zireは個人ユーザー向けの製品ラインであるらしい。それはわかる。
同社は2つのフォーカスグループに対して、製品に関する情報を一切与えずにブランド名を示して反応を見たそうだ。すると両グループは、いずれも“象(elephant)”や“ピザ(pizza)”のようなポジティブな印象を持った、と回答したというのだ。ホントかね。
彼らにロールシャッハテストをやったら、いったいどんな反応を示すだろう?
ところで9月14日の本コラム(ゲイツのお金でMacを学ぶ)で、財政危機に直面するプレグリン・システムがサービス管理ソフトのレメディーをスピンオフさせ、BMCソフトウェアが同社を買収するのではないか、と書いた。プレグリンは先週、連邦破産法第11条の適用を申請するとともに、BMCがレメディーの全資産と負債を3億5000万ドルで買収すると発表した。プレグリンは当面の経営に必要な資金を今回の取引で得ることになる。
*Spencer F. Kattのコラムは毎週末更新予定です
[英文記事]
Is Palm Reading
Too Much Into Branding?
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