[コラム:Spencer F. Katt]
ノベルは『サバイバー』になれるか?

2003/2/18


 最近、ZENworksユーザーの間で、ノベルがLinux用のZENworks管理クライアントを開発しているらしい、というウワサ話がささやかれている。この話、まるで都市伝説のように尾ひれが付いて、あちこちに広まりつつあるようだ。

 吾輩が聞いたところでは、コードはまだ開発中の段階だけど、プログラマたちはベータ版をリリースする前に、Mac OS Xへ移植することも検討しているとか。どうやらノベルは業界の『サバイバー』として残るために、死に物狂いにならざるを得なくなったようだ……と、吾輩は衛星放送のチャネルをガチャガチャ切り替えながら思った。

 一方、マイクロソフトのインサイダーから得た情報だけど、レドモンド周辺ではこの2年ほど、反トラスト法の網の目をすり抜けようとする動きがあるとささやかれていた。マイクロソフトのプレースウェア(PlaceWare)買収によって、そのウワサ話が再び息を吹き返しつつあるという。どんな内容かというと、マイクロソフトがマクロメディアを買収するというものだ。

 マクロメディアのFlash Playerは、「マイクロソフトのリアルタイム・コラボレーション部門にとって最大のミッシング・リンクだ」と情報筋は指摘する。「ただ、この時期にマイクロソフトが動くとすれば、かなり危険な賭けになることは間違いないね……」

 それはさておき、ネットワーク・アソシエイツがシリコンバレーからテキサスに本社を移転するのではないかとの観測が流れている。同社は数週間前、テキサス州に従業員を数百人規模で移動させる計画を明らかにした。そんなに移しちゃうと、実際、サンタクララにはほとんど残らなくなる。

 関係者によると、シリコンバレーに残る連中の多くは、豪華な本社ビルがいずれ『デッドゾーン』になって、そのうち全部テキサスに移るのではないか、とひどく心配しているとか。

 それにしても、たったの1年でなんという変わりようだろう。昨年のLotusphereでは、IBMがWebSphereやDB2といった自社技術を優先し、ロータスの技術を破棄してしまう『フィアファクター』を危ぶむ声が満ちていた。

 今年は圧倒的なビッグブルーの存在感のために、Lotusphereではなく、WebSphereと呼ぶべきかもしれないという指摘もあったけど、吾輩が耳にした最大の不満の声は、Lotus Domino 6のポスターの印刷が間に合わず、オンラインで提供されるようになったことに関するものだけだった。

 まぁ、なんだね、重要な技術が消えてなくなる恐れより、展示会の装飾品がないことのほうが問題になるというのは、すべての物事が正しい状態に収まったシグナルと考えてよいのかもしれない。そう考えて、吾輩はテレビのスイッチを切った。

『サバイバー』…賞金を賭けて生き残りゲームを戦う米CBSの人気番組
『デッドゾーン』…スティーブン・キング原作の人気SFテレビドラマ
『フィアファクター』…賞金を賭けてスタントに挑戦する米NBCの人気番組

*Spencer F. Kattのコラムは毎週月曜日(月曜日休日の場合は火曜日)の更新予定です

[英文記事]
Novell, Microsoft, Lotus Viewed in Katt's Dish Entertain me.

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