[コラム:Spencer
F. Katt]
感謝祭、七面鳥がまた逃げた
2004/11/30
「なまけもの、汝の名は……」。感謝祭の休暇に入る前にこのコラムを書き上げてしまおうと、いつものように吾輩はキーボードの前で苦しんでいた。が、結局、「足りないのは、自制心ってやつだな」と他人事のようにつぶやき、PCにDVDを挿入するのであった。
たびたび締め切りを反故(ほご)にしてきたため、いまや吾輩は完全に編集部員たちに見放されている。作業に集中し、互いにコラボレートしながら仕事を成し遂げる彼らの勤勉さがうらやましいね。などと考えていると、いいネタが浮かんだ。最近行われたIBM/ロータス・ソフトウェア部門の発表会でのエピソードだ。広範なコラボレーションがどういうものかを示す好例といえるだろう。
プレゼンテーションに用いられたラップトップは、コラボレーション関連製品を開発する従業員用に構築されたIBMの社内インスタント・メッセージング・ネットワークに接続していた。そのためプレゼンテーションは、しばしば従業員からのIMで中断を余儀なくされたのだ。面白かったのは、メッセージが現在テスト中のIMインターフェイスを搭載した「Free Jam」および「SkillTap」と呼ばれるナレッジ管理製品のプロトタイプでやりとりされていたことだ。それらはいずれ「Workplace」に取り込まれるだろう。
と、ここまで書いたところで突然、編集部のサーバが落ち、デスクトップがフリーズしてしまった。何てこった、早くコラムを書き上げなきゃならないのに! またしてもビーフジャーキーをかみちぎりながら感謝祭を過ごさなければならないのか。すぐさまIT管理者の自宅に電話したが、なかなか出てくれない。呼び出し音を聞きながら、ロータスが来年1月のLotusphere 2005で、フラッグシップのDomino製品ラインを大々的にカムバックさせる計画であることを思い出した。同イベントでは、新しいJava開発環境とDB2サポートを搭載した「Domino Version 7」が発表される予定だ。
eWEEKのIT管理者は、まっとうな多くの人々と同じように、感謝祭の休暇を利用して親戚の家に出かけたようだ。万事窮すとはこのことだ。吾輩は意を決し、ハンマーとプライヤーとスクリュードライバーを持ってサーバ・ルームへ向かった。問題のマシンを見つけ、筐体を傾けたり、適当にガンガン叩いたりしていると、どこからか「わらの中の七面鳥」のメロディーが流れ出した。携帯電話の着メロに設定していたのだ。
電話をかけてきた友人の話によると、コンピュータ・アソシエイツが最近実施したチャネル販売部門のリストラと新しいオンライン販売サイト開設の発表が、長年同社と良好な関係にあったパートナー販社の間に大きな波紋を広げているらしい。CAの販売担当上級副社長ゲーリー・クインは、同社の新戦略が既存の販売網と直接競合するのではないかとの懸念を払しょくするのに躍起だという。また友人によると、クインはサンジェイ・クマーがCEOの座を追われる直前、COOのポジションに最も近い男とウワサされていたそうだ。現在、CAのCOOは、CFOのジェフ・クラークが兼任している。そして旧FOS(フレンド・オブ・クマー)のクインは、出世コースから完全に外され、来春の新年度までに実施される販売部門のリストラを指揮する損な役回りを押し付けられた形だ。
「ところで、サーバにリセットボタンなんてあるのかい?」と友人に聞くと、彼は笑いながら電話を切った。やれやれ。電子レンジでチンしたポップコーンに、グレービーマスター・ソースは合うかな……。
*Spencer F. Kattのコラムは毎週月曜日(月曜日休日の場合は火曜日)の更新予定です。
[英文記事]
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