[コラム:Spencer
F. Katt]
CEO1カ月半で報酬300万ドル!
2005/4/19
「SAT(大学進学適正試験)のとき、もっと落ち着いていればなぁ……」と、吾輩は後悔した。ヒューレット・パッカードが米証券取引委員会に提出した報告書によると、同社は暫定CEOを兼務した上級副社長兼最高財務責任者のロバート・ウェイマンに、その報酬として300万ドル支払うらしい。彼が暫定CEOだった期間は、たった1カ月半だ。もはや悶絶するほかない。
吾輩はいったいどこで人生を踏み間違えたのだろう? まあ、いい。この際、些細なことはキッパリ忘れ、ビル・ゲイツのようにリフレッシュ休暇を取って、人生の戦略を立て直そう。と考え、プレイステーション・ポータブル、MP3およびDVDプレーヤー、冷たい飲み物、そして山ほどの定期刊行物を抱えて、近所のホリデーインにチェックインした。
外界と遮断された要塞に立てこもり、1週間前の分から新聞を読みふけっていたら、携帯電話が鳴った。しばらく無視していたけど、あまりにもしつこいのでしぶしぶ応答すると、ロサンジェルスで開かれた「ガートナー・アウトソーシング・サミット」を取材中の知人からだった。
彼の情報によると、ガートナーの有力アナリストは、「インドのアウトソーサーが日本の自動車メーカーの“米国化”戦略をまねて、米国の大手アウトソース会社の買収に乗り出すのは、もはや時間の問題だ」と予想しているそうだ。
そのとき突然、吾輩のBlackBerryが激しく振動し始めた。情報屋からメッセージが届いたのだ。それによると、シーベルの業績低迷は、またしても同社がどこかに買収されるかもしれないというウワサをヒートアップさせているという。
また、NetIQについても身売りが近いという観測が流れているそうだ。同社は先月、WebTrendsというWeb分析事業をプライベート・エクイティ会社にスピンオフさせたばかりだ。サンガード・データ・システムズも先ごろ、エクイティ会社に取り込まれる前に、同じような動きを見せていた。
さらに情報屋のメッセージによると、グルーブ・ネットワークスが1億2000万ドルというバーゲン価格でマイクロソフトに身売りしたことで、グルーブの従業員と株主は不利益をこうむったとして、同社の社員の1人が会社を相手取って訴訟を起こしたそうだ。
そのとき部屋をノックする音が聞こえた。ドアを開けてみると、立っていたのはいつもの友人だった。彼は先日、ボストンで開かれたアバイヤの展示会で、レッドソックスのIT担当ディレクター、スティーブ・コンレーを目撃したそうだ。講演に立ったコンレーの話によると、今年のスプリングキャンプでWiFiネットワークをセットアップしたが、うまく機能しなかったらしい。しかし彼は、ようやくその原因を特定することができたという。取材に来たテレビクルーの大量の機材と干渉していたのだ。
ビールを数本開けたあと、友人を部屋から追い出し、吾輩はふたたび新聞に目を落とした。しばらく読んでいるうちに、非常に興味深い事実を発見した。「昔に比べて、ワンダーウーマンの描き方がやたら刺激的になったな……」
*Spencer F. Kattのコラムは毎週月曜日(月曜日休日の場合は火曜日)の更新予定です。
[英文記事]
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