Spencer F. Katt

バルマーがマドンナに新型PCをプレゼント?

2007/06/25


 “You say goodbye, and I say hello.”と、懐かしいビートルズの曲が吾輩の口をついて出たのは、先週、サンとアップルの双方から矛盾するコメントが飛び込んできたからだ。

 まずサンのCEO、ジョナサン・シュワルツだが、伝えられるところによると、ワシントンD.C.で開催した同社のイベントで、アップルがLeopard OSのデフォルトのファイルシステムにサンのZettabyte File System(ZFS)を採用するだろう、と明言したらしい。ところが、“OpenSolaris”か、などと言うよりも早く、アップルの世界開発者会議で、同社の上級Mac OSマーケティングディレクター、ブライアン・クロールがシュワルツの発言を否定、Leopardは現行のファイルシステム、すなわちHFS+を利用すると断言したそうだ。

 舞い上がった土煙が収まると、どちらの言い分にも理がありそうに見えるね。おそらくZFSは、Leopardに当面限定的な“リードオンリー”機能で提供されるだろう。ただ、デフォルトのファイルシステムにはならないってことだ。この業界の難解な動きを推測するより、テレビドラマ「ロスト」の各話をランダムに観るほうが、はるかに簡単だな。

 それはともかく、吾輩の明晰な頭脳に霧がかかってきたのは、ZFSのストーリーが不透明であるためだけではなく、胃袋のバグが槍を持って暴れだしたことにも原因がありそうだ。とりあえず外出するのはリスクが大きいと判断し、この際だから録画してあったテレビ番組をすべてチェックすることにした。そしてマフィア一家を描いた人気ドラマ「ザ・ソプラノス」の謎めいたエンディングに頭を悩ませているとき、キャットフォンが鳴った。

 電話をかけてきた情報屋の話によると、ソフトウェア会社の不正経理で懲役7年の判決を言い渡され、服役中のステファン・リチャーズは、株主に2970万ドルの損害賠償金を支払うことで合意したそうだ。リチャーズは出所後、自分の年収の15パーセントを毎年、賠償金の支払いに当てることになるという。すぐにも賠償してもらいたかった株主たちにとっては、どうやら気の長い話になりそうだ。

 テレビドラマにも飽きてきたのでオンラインに切り替えると、あのマーク・アンドリーセンがブログマニアたちを喜ばせているではないか。ネットスケープ創立者のblog.pmarca.comには、社員の雇用方法やベンチャーキャピタル論、PC利用13年目にしてMacへ宗旨替えした事実の告白など、読者を驚嘆させる記事が満載だ。

 しばらくネットを徘徊していると、友人が暖かいスープと面白いニュースを持ってやってきた。彼の話によると、マイクロソフトの親分スティーブ・バルマーが、新開発のテーブル型PC「Microsoft Surface」をマドンナにプレゼントしたらしい。マドンナのブログ、Madonnasthoughts.blogspot.comに、バルマーからコーヒーテーブルのような形のコンピュータをもらったと書いてあるそうだ。おそらくマテリアルガールがライブアース・コンサート向けに「Hey You」という曲をレコーディングしたことへのお礼だろう。

 マドンナの子供たちは、Surfaceのタッチ機能を使ってお絵描きできると喜んでいるらしい。ただし、友人いわく。「問題は、このブログが“フェイク・ステーブ・ジョブズ・ブログ”と同じように、マドンナ本人によって書かれていない点だ。つまり偽ブログなんだ」

 なんだ、そりゃ残念だな。バルマーがマドンナに得意のダンスを教えるくらい仲良しだったら面白かったのに……。

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