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特集:仮想化によるサーバ統合の新常識

【第2回】
VMwareで実現する仮想化環境構築の新常識



 サーバ仮想化ソリューションを一般的に見る機会が増えてきた。仮想化ソリューションでサーバ統合を行ったという事例も多くなってきた。しかし、サーバ統合に興味があってもまだ踏み切れないユーザーがいるのも事実だ。サーバ仮想化をためらう理由――その1つはサーバ仮想化環境を構築する上での大変さだ。

 

USBスティックから仮想化環境を構築

 

 サーバ仮想化を行う際の一般的な作業は、仮想化ソフトウェアのインストールから始まり、初期設定、ライセンスの適用、仮想サーバの作成、OSインストール、パッチ適用、アプリケーションのインストールと多い。1台の物理サーバに対して仮想化環境を構築するならまだしも、複数台の物理サーバを並行して仮想化するのはかなり大変だ。中堅・中小企業のシステム部門では手に負えないことも考えられる。しかも、仮想サーバを構築した後は運用管理をしないといけない。情報システム部門に対する負荷は大きい。

ヴイエムウェア株式会社
シニア パートナーシステムズエンジニア
各務茂雄氏

 ヴイエムウェアが開発した仮想化ソフトウェア「VMware ESXi 3.5」はこのような仮想化環境構築の大変さの解消を目指した製品だ。ESXiは、従来から提供してきたインストール型の「VMware ESX」からLinuxベースのサービスコンソールを取り除くことで軽量化した仮想化ソフトウェアで、ブート可能なUSBスティックに格納したり、CD-ROMとして提供することを想定している。ESXiをUSBスティックに格納してサーバのUSBスロットに差し込んだままで電源をオンすれば、仮想化ソフトウェアをインストールせずに、自動で仮想環境を立ち上げることができるという特長がある。

 ヴイエムウェアのシニア パートナーシステムズエンジニアの各務茂雄氏は、「Linuxベースのサービスコンソールを使うESXはLinuxの知識が必要だった。しかし、サービスコンソールを取り除いたESXiはその知識が不要。従来の10分の1、わずか数分で仮想サーバの作成までいくことができる」と話す。ESXiはヴイエムウェアがこれまで感じてきた「市場のニーズにぴたっとくる製品」だ。

「VMware Infrastructure 3」のラインアップ。ESXi StandAloneは仮想化入門の位置付け(クリックで拡大します)

 

コンソールを外してパッチ適用を50%削減

 

 サービスコンソールは取り除いたが、核になる「VMカーネル」はESXと同じで、仮想化の機能はESXとESXiで変わらない。ヴイエムウェアのパートナーマネージャ 石井晃一氏によると、ESXはバイナリイメージで2GB程度だが、そのうち実に1.8GBがRed Hat Enterprise Linuxをベースにしたサービスコンソールだ。仮想化機能を提供するVMカーネル自体は32MB程度という。

ヴイエムウェア株式会社
パートナーマネージャ
石井晃一氏

 ESXiはこのVMカーネルで、ハイパーバイザーのほか、クラスタリング機能などを実現する。石井氏は「VMwareはもともとハイパーバイザーをBIOSのように動かすのが基本の考え。ESXiはその考えにより近づいた」と話した。

 サービスコンソールを外したことで運用管理性も高まった。ESXに対して適用するパッチのほとんどはサービスコンソールに対して行うパッチ。サービスコンソールをなくすことで、ESXiは最大50%のパッチ適用作業を削減できるという。加えて、サービスコンソール自体のリソース消費やバックアップ/リカバリ作業もなくすことができ、運用管理性の向上だけでなく、パフォーマンスの向上も期待できる。

 具体的にESXiを格納したUSBスティックを内部USBポートに差し込んだサーバの起動を見てみよう。電源をオンするとUSBスティックからESXiが立ち上がり、起動画面が表示される。この起動画面で管理者のパスワードとIPアドレスを設定する。Webブラウザで設定したIPアドレスにアクセスすると、専用の管理ツールである「VI Client」がダウンロードされ、このVI Clientで仮想サーバの作成が可能になる。

  仮想サーバをSANストレージ上に保存するようなハードディスクレス構成も可能だ。故障の危険があるハードディスクドライブをサーバ内に置かないために障害の危険が減り、同時に仮想サーバをSANストレージ上にRAID5を構成して格納するなど、仮想環境の可用性を高めることができる。さらに、USBスティック内には2つのブート領域を設けてプライマリ/セカンダリで冗長化するなど、エンタープライズクラスの信頼性を確保する。

 

ProLiantサーバに仮想化ソリューションを組み込み

 

 日本ヒューレット・パッカード(HP)はこのESXiを使ったサーバ組み込み型仮想化ソリューション「HP ProLiant iVirtualization」を5月下旬に提供開始した。ESXiを格納したUSBスティックと、ESXiに対応するHP ProLiantサーバの組み合わせで構成するソリューションで、USBスティックをHP ProLiantサーバの内部のUSBポートに接続した状態で納品される。

「HP ProLiant iVirtualization」の起動プロセス

 ESXiとサーバを組み合わせたソリューションはほかのサーバベンダも提供しているが、HPのエンタープライズ ストレージ・サーバ事業統括 ISSビジネス本部 サーバプロダクト・マーケティング部の木村剛氏は、「自由な組み合わせと価格が他社との最大の違い」と強調する。

日本HP株式会社 エンタープライズ ストレージ・サーバ事業統括 ISSビジネス本部 サーバプロダクト・マーケティング部
木村剛氏

 iVirtualizationは対応サーバとして、タワー型サーバのほかに、ラックマウント型サーバ、ブレード型サーバの全10機種に対応する。CTO、BTOにも対応し、必要なシステム要件に合わせて構成を柔軟に変更できる。

 また、ESXiの単体価格は2Pサーバ用のStandAloneライセンスが3万9900円(税込)※、4Pサーバ用が7万9800円(税込)※で、「他社よりも圧倒的に安いと思う」(木村氏)。StandAloneライセンスは1台の物理サーバをESXiで仮想化し、複数の仮想サーバを構築することを想定したライセンス。木村氏は「基本的には何らかの障壁があって、仮想化を導入していない顧客向けを想定している。まずは仮想化ソリューションに慣れ親しんでもらうのが目的」と説明する。iVirtualizationにはほかに、複数の物理サーバでVMotionなどの可用性向上テクノロジを使用する環境向けに、Enterpriseライセンス(79万8000円、税込)※もある。

 HPはサーバだけでなく、ESXi、そのうえで稼働するOSについても一括して販売・サポートを行う。サポート窓口がHPに統合されているため、障害が発生しても顧客は「たらい回しされることなく、障害を切り分けることができる」と木村氏はメリットを語る。サポート体制は24時間365日で、マイクロソフトが動作保証しないVMware上でのWindows Serverの保守サービスもHPが提供する。
※記載価格・仕様は取材時時点(2008年7月9日)の内容です。

 

クアッドコアAMD Opteron™と好相性のサーバ仮想化

 

 前回の記事で触れたように仮想化ソフトウェアとクアッドコアAMD Opteron™搭載のマルチソケット型サーバは相性がいい。NUMA構成を取ることで、仮想サーバが1つのソケット(4コア)と高速接続されたメモリを独占できる。各務氏は、ESXiとクアッドコアAMD Opteron™搭載のマルチソケット型サーバを組み合わせることで、「リソースを柔軟に活用できる」と説明。「仮想CPUが適切な物理CPUに割り当てられていれば、場合によっては仮想サーバが物理サーバよりも高速に動作する」と話した。

 また、HPの木村氏は「同等クロックのサーバと比較すると、クアッドコアAMD Opteron™搭載のマルチソケット型サーバは非常にコストパフォーマンスがいい。この点でもお勧めしたい」と特長を説明した。

 さらに木村氏は仮想化ソリューションとブレード型サーバのメリットを強調した。「設置スペースの節約や省電力など、仮想化を導入したい顧客のニーズを考えると、ブレード型サーバと組み合わせるのがベストだ」。特に「HP BladeSystem c-Class」は大容量メモリに対応した豊富なメモリスロットを備え、また10Uのエンクロージャに16台搭載可能なモデルで最大8ポート、8台搭載可能なモデルで最大16ポートものネットワークポートを提供可能であり、仮想化ソリューションで大量の仮想サーバを運用する場合でもリソースが不足しないのがメリットという。

 各務氏も「いまは4P/16Cのサーバブレードに仮想サーバを30〜40台載せているお客様もいらっしゃる。そこまで統合率を上げるような場合は、ストレージとしての統合率も高くなるため、I/O周りのリソースを十分準備することがとても重要だ」と話した。

HP ProLiant BL685c G5サーバ ブレード - 製品概要
HP ProLiant BL685c G5サーバ ブレード ハイパフォーマンス・低消費電力クアッドコアAMD Opteron™ 8300シリーズCPUを採用

驚異の小ささ、1.25U

さまざまなシステムを一つのエンクロージャで。ブレードの導入障壁になりやすい、NICの数を大幅に増量。最大で16NIC搭載可能。もちろん外部ストレージとの接続にファイバチャネルも利用可能

>>スペック詳細
モデル
447967-B21
447966-B21
プロセッサタイプ クアッドコア AMD Opteron™プロセッサ モデル8354 2.20GHz クアッドコア AMD Opteron™プロセッサ モデル8356 2.30GHz
クロック周波数 2.20GHz 2.30GHz

 

サーバの大量利用にも貢献

 

 USBスティックに格納できる仮想化ソフトウェア、ESXiが登場したことで仮想化ソリューションの利用がぐっと手軽になった。しかし、iVirtualizationは仮想化ソリューションに初めて取り組む顧客だけが利用できる製品ではない。iVirtualizaitonはサーバを起動して仮想サーバを設定するまでわずか数分程度。そのため各務氏は「大量のサーバを短時間でセットアップしないといけないような大規模環境にも向く」と話す。

 これまでの仮想化ソフトウェアでは仮想サーバの構築まで最短でも30分程度かかっていたが、その時間を大きく短縮でき、「待ち時間が短くなり、設定項目も少ないため、ミスが発生しにくいのも現場にとっては大きい」。またモジュールのアップデートもシンプル且つ容量が少ないため、「導入時だけではなく、運用時にも効果は大きい」(各務氏)としている。


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