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菅原 雄山 アジュール物語
第3話 至高のエンターテイメント
2011/06/28

    はじめに  

※本ブログ記事はフィクションであり、日本マイクロソフト(株)とは無関係です。また素材として用いている写真はイメージ画像です。
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 これまで、前回、前々回と、日本マイコロソフト株式会社(本社:東京都、以下、日本マイコロソフト)が秘密裏に飲食事業に進出しているという、うわさの真相を追ってきた。本ブログ記事でその正体がついに明かされる!?

    赤坂へ緊急招集  

 その日の夕方に、アジュ男氏から、「赤坂に来てください」と、突然連絡があった。ちょうど梅雨の中休みで青空を見ることができる日だった。アジュ男氏によると、われわれが追ってきた日本マイコロソフトの飲食事業進出の真相をつかんだそうだ。われわれは、赤坂見附駅ビルのコーヒー・ショップで待ち合わせることにした。そして、わたしは赤坂見附駅に向かった。

 「アジュチ桃山時代?」

 待ち合わせ場所のコーヒー・ショップに付いたところで、不意にそう話しかけられた。こんなあいさつをする人間は、そう彼しかいない。振り返るとアジュ男氏だった。

 「アジュルパァ〜ンッ」

 わたしもすかさずあいさつを返した。われわれはいつもこうして、アジュラー(=Windows Azure開発者)たる本分を忘れないようにしている。そして、今日の要件を確認するためにコーヒー・ショップの店内で話すことにした。

夕方の赤坂見附駅周辺

    コーヒー・ショップにて  

 「ところで、この間のAzureを使った写真変換サービスですが……」

 わたしは、そう切り出した。前回調査した、日本マイコロソフトが提供するというAzureを活用した新しいクラウド・サービス「クラウド・アイ(Cloud Eye)」について感じていた技術的な疑問を、アジュ男氏に確認するためだ。

 「先日は、ゴージャスに変換した後の写真をわざわざメールの添付画像でいただきましたが、あの仕組みだったらBLOBのアドレスを伝えた方が楽だったのでは?」

 アジュラーならば、誰しもが感じる疑問だ。

【解説】Windows AzureのストレージのBLOBについて

 Windows AzureのストレージのBLOBは、Webと親和性が高いストレージと言える。BLOBに格納したファイルが、次のようなURLでWeb上から簡単にアクセスできるからだ。

http://ストレージ・アカウント名.blob.core.windows.net/コンテナ名/ファイル名

 従って、ストレージのBLOBは静的なWebコンテンツを公開する、という用途でも手軽に使える。また、コンテナ単位で、Public Container、Public Blob、Privateといったアクセス権限を設定可能だ。

 本編中で、「わたし」が疑問に感じていることは、もし変換後の画像がBLOBにあるならば、そのアドレスがあるはず、ということだ。例えば次のように。

http://cloudeye.blob.core.windows.net/azuo/gyushake.jpg
※注:このアドレスは実際には存在しない

 先ほどの疑問のポイントは、いちいちメールの添付画像にせずに、そのアドレスを伝えた方が簡単ではないか、という点にある。


http://www.atmarkit.co.jp/ad/ms/azureblog/azstory02/images/11_s.gif
【再掲】クラウド・アイのシステム構成とゴージャス化の流れ

 「プッ、プライベート・コンテナだから、ダッ、ダメだったんです」

 わたしの質問に、アジュ男氏はそう答えた。なぜか狼狽(ろうばい)しているアジュ男氏の様子が気にはなったが、わたしは納得することにした。

 「さて、赤坂に来てもらったのはほかでもありません。日本マイコロソフトが飲食事業に進出している真相が分かりました」

    KLnect Eye、そしてアジュール・クラブ  

 「これを見てください」

 アジュ男氏は、そういうと、一見するとメガネのようなものとXbox 360用ゲーム・ソフトウェアのドリーム・クラブをテーブルに置いた。

 「このメガネのようなものは、日本マイコロソフトがいま開発中の新デバイス、KLnect Eyeのプロトタイプです」

新デバイスKLnect Eye、一見するとただのメガネのようだが……

 アジュ男氏によると、KLnect Eyeを着用すると、そのレンズを通して見える現実世界の映像をリアルタイムに変換し、より楽しく、華やかなものにしてくれる、至高のエンターテイメント・デバイスなのだそうだ。もちろん、その変換処理のバックエンドを支えるのは、Azureを活用したクラウド・アイとのこと。

 「そして、このKLnect Eyeを着用して、このゲームをプレイすると……」

 「……ごくり」

 わたしは、KLnect Eyeを着用してドリーム・クラブをプレイすることを想像して思わず生唾を飲み込んだ。

 「このKLnect Eyeを活用したエンターテイメントの提供、これこそが、日本マイコロソフト飲食事業に進出してきた真相だったのです」

 わたしは、思わず普段から愛用しているサングラスを外し、KLnect Eyeをかけようとした。すると、

 「対応しているお店でしか動作しません」

とアジュ男氏。その1店舗が、この近くにある『アジュール・クラブ』、とのことだった。そして、「これからそのお店に行って、KLnect Eyeの実力を試したい」という。われわれは、さっそくそのお店に向かうことにした。

夜の赤坂

    アジュ男氏よ、永遠に……  

 コーヒー・ショップを出てほどなく、『アジュール・クラブ』の入口に着いた。お店は地下1Fにあるらしい。地上には店の看板が出ていた。

『アジュール・クラブ』の入口へと向かう階段

 「これが料金表です」

 わたしは、アジュ男氏が事前に調べたという、このお店の料金表を手渡された。

サイズ 料金
XSインスタンス 3,277円/750時間
Sインスタンス(既定) 7,867円/750時間
Mインスタンス 15,735円/750時間
Lインスタンス 31,470円/750時間
XLインスタンス 62,932円/750時間
XXLインスタンス 525円/750時間
『アジュール・クラブ』の料金表(アジュ男氏調べ)
※ストレージ料金:1,311円(100GBytes/月)。
※超過料金:3,277円/750時間。
※最低2インスタンスから。
※Sインスタンスが5,240円/月のお得な割引プランあり。

 「XXLインスタンスのサイズだけ、なぜか料金が極端に安い」

 この表を見て、わたしは困惑した。そして、どのインスタンスの構成にするのが最適なのか、そもそもインスタンスのサイズの意味について考え込んだ。

 「先に帰ってください、ここでお別れです」

 不意にアジュ男氏から告げられた。ここから先はピュアな心の持ち主しか進めないのだという。「そもそもKLnect Eyeは1つしかない、また、あっちの世界に行くと、二度と帰って来られなくなるかもしれない」というのもその理由だった。

 さすが、アジュ男氏、命をかけて、KLnect Eyeの検証に望むつもりだ。わたしは、黙ってアジュ男氏を見送ることにした。階段を一歩一歩下りる背中に敬礼しながら……。

    エピローグ  

 『アジュール・クラブ』の一件から1カ月の時が過ぎた。あの日以来、アジュ男氏からの連絡は一度もない。ふと事務所のポストを確認すると、見慣れぬ封筒が入っていた。差出人は何とアジュ男氏。無事、こっちの世界に戻ってこられたらしい。中を確認すると、「KLnect Eyeのプレイ料金です、よろしくお願いします」というメモとともに『アジュール・クラブ』の請求書が入っていた。さすがアジュ男氏、お得な割引プランを選択していた。

アジュール物語 〜 完 〜

※本ブログ記事はフィクションであり、日本マイクロソフト(株)とは無関係です。また素材として用いている写真はイメージ画像です。

 



インデックス
  菅原 雄山アジュール物語
第1話 日本マイコロソフト、飲食事業に進出か?!
第2話 Azureの新サービスさえあれば、特盛り3杯はイケる
第3話 至高のエンターテイメント
 

 

提供:日本マイクロソフト株式会社
企画:アイティメディア営業企画/ 制作:デジタル・アドバンテージ
掲載内容有効期限:2011年7月15日


菅原 雄山
菅原 雄山
筆者プロフィール:日ア研(日本アジュール研究会)東京南支部所属、食べ歩きが趣味のITライター。Webアプリのデベロッパーでもあり、Windows Azure上に1万アプリを作ったと豪語しているが、本当のところは誰にも分からない。



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