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@IT > 実践型実装モデルをライブデモ |
企画:アットマーク・アイティ 営業企画局 制作:アットマーク・アイティ 編集局 掲載内容有効期限:2003月8月11日 |
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翼システムカンファレンスは、昨年に引き続き2回目の開催となる。 昨年開催された「翼システムカンファレンス2002」では、企業ユーザーをはじめ、システムインテグレーションを生業としている企業のSEなど、1300人が来場した。 その際、注目を集めたのが、ソフト部品を「つなぐ・組み合わせる」ことで、システム構築を行っていく手法の提唱であった。そこで、翼システムカンファレンス2003ではさらに「現実解」として、連携実証済みのミドルウェアを集めた「実践型実装モデル」を作り、会場に実機を置いてシステム構築の実演を行った。 翼システムが提唱する「オープンサイジング」とは、開発環境の制約を解放することを狙ったものだ。設計から実装にいたるプロセスを「はやく、安く、疎結合に」つなぎ、組み合わせる開発手法で、最短工数と安定したシステム構築を実現することを目指す。 翼システムの40以上におよぶ帳票開発向けモジュールは、豊富な実績をもつソフトウェア部品である。「帳票」をキーに、基幹システムからのデータ転送・データ連携・データ統合、ERP、運用管理ツール、電子保存、プリンタ環境、FAXなど、65社、80製品との連携をはかった実装モデルを構築している。 そこで、今回のカンファレンスの中では「実践型実装モデルトラック」が用意され、実践型実装モデルを実機を使ってのデモが行われた。その概要をレポートしよう。
「ERP導入における “今すぐ使える帳票システム構築モデル”公開」では、SAP R/3を導入した場合の帳票開発の最短化をテーマに、各ミドルウェア連携による実装モデルとして紹介した。 R/3には標準の帳票が添付されているものの、日本ではそれをそのまま利用する企業は少ない。標準帳票に手を入れる場合、SAPが提供する付属ツールを使うのであれ、別にプログラムを作成するのであれ、個々の帳票に対して1つ1つ構築しなければならない。しかし、日本の場合、欧米に比べて、はるかに多様な帳票の運用が求められている。出力対象もプリンタだけではなく、Web、PDF、電子メール、FAXなどさまざまなニーズがある。翼システムでは、伝票類から一覧表、ラベルに至るまで1つの帳票ツールSVF(Super Visual Formade)によって、GUIによる生産性の高い帳票設計を可能にする。SAP R/3による帳票開発を最短化するためのデータインターフェイスや実行環境を用途に応じて用意している。 しかも翼システムは、同社の帳票ツールだけを紹介するのではなく、サーバやプリンタ、他社製ミドルウェアとの組み合わせによって開発の省力化を呼びかける。そしてそれを実現化しているのが、「実践型実装モデル」である。 このセッションを担当した翼システム マーケティング部ERP担当の松下信一氏は、「従来は翼システム1社の製品のお勧めをしてきたわけだが、複数のメーカーの製品をまとめて紹介することでユーザーサイドの利便性が大幅にアップする。それを踏まえて、メーカー各社との連動を実現し、ご紹介することで皆さんのお仕事の効率アップにつなげて欲しい」と会場でアピールした。
「今回のデモをもっと近くで見たい、この部分だけもっと詳しく説明を聞きたいというのであれば、当社内にある翼プリンティング・ラボセンターにお越しいただければ、お見せすることができるので、そういう場合はご連絡いただきたい」と実装の確かさを強調した。
「Webシステム構築における 実践型実装モデルの全て」のセッションでは、Web環境における業務の出力形態にあわせた柔軟な帳票サーバの実装、固有の伝票発行、入力フォームインターフェイスなどの最新テクノロジの紹介が行われた。 このセッションで壇上に立った翼システム 情報企画事業部マーケティング部マーケティング課マネージャー 谷口功氏は、同社がオープンサイジングを提唱している理由について、「現在、経営層、情報システム部門、開発担当のシステムエンジニアというように立場の違う皆さんは、それぞれが違う課題を抱えている。特に経営層とエンジニアの間に立つ、情報システム部門の管理者の皆さんは、TCO削減のための全社システムの見直し、ERP導入に伴うシステム全体の再考、Webシステムへの対応、帳票の電子化、ビジネスモデルの変化に即時対応するシステムなど、多数の課題が山積みになっている。これらの課題を解決するために、全社システムの最適化、Enterprise Architecture(EA)を行うことが必要となる。その具体化のために、提唱するのがオープンサイジングだ」と説明した。 EAのための具体策として、ホスト資産の効率的な使用、ホストとオープンシステムの並列使用、全社統合アプリケーションとしてERPの導入、アウトソーシングなどによるシステムのスケーラビリティの確保といったことが考えられるが、これらの要件の前提となるのがシステムのオープン化である。 オープン化の目的が、「状況に応じて“素早く”システムを変化させる」ことにあるのだとすれば、すでに世の中にあるアプリケーションやミドルウェア製品を積極的に活用して、開発期間の短期化とコストの削減を目指すのは当然だといえる。 こうしたミドルウェアや部品の“組み合わせ”により、オープンゆえの「柔軟さ」と、コスト・機能・信頼性などさまざまな面での「適切さ」を兼ね備えたシステムを構築するコンセプトとして、翼システムが提唱するのが「オープンサイジング」である。 「オープンとサイジングという2つを掛け合わせた造語だけに、初めて聞かれた方はおかしな組み合わせだと思うかもしれない。しかし、オープンでありながら、早く、安く、最適なシステム構築にしていきましょうという意味を込めて、このキーワードを作った。制限・制約のないオープンな環境で、拡張性・信頼性・可用性を加味した最適なシステム構築を、ソフトウェアの“組み合わせ”により実現する方法だ」と谷口氏は力説する。 デモンストレーションでは、レガシーの人事システムデータから給与データを取得して、PDFを生成、各従業員にメール配信する給与明細システム、EDIシステムのWeb化(PDF帳票と同時にEDIの届かない取引先へのFAX送信)、配送拠点伝票発行システムのWeb化などの実演が行われた。満杯となった会場では、複数のメディアへの出力などが瞬時に行われると驚きの声が起き、熱心にメモを取る来場者の姿が見られた。
「基幹業務システムオープン化・その現実性を検証!」セッションでは、オープン化への移行の際に課題となる、システムの統合的な運用監視を帳票運用と連携した実装モデルが紹介された。 このセッションでは、Webシステムに代表される情報系業務システムを横軸、基幹系業務システムを縦軸と位置づけ、基幹系から情報系業務システムまで全方位的な帳票構築ができることが同社の強みであると解説する。 ここでは基幹システムもWebシステム同様、「オープンサイジング」をコンセプトにシステム構築されることが前提とされるが、基幹システムでは当然、より高い信頼性が求められることになる。 従来、基幹システムを担ってきたメインフレームなどのプロプライエタリなシステムと違って、オープンシステムはチョイスできる製品の幅が広がるために、逆にどの製品を選択するか、きちんと動作するのか、そして信頼性はあるのかといった点での検証が不可欠となる。 そこで翼システムが提唱するのが“実践型実装モデル”だ。 「情報システム部門では、経営層が要求するROI、TCOの削減、グローバルなIT戦略といった課題に対応し、なおかつ全社システムを最適化するためにシステムをオープン化することを選択する。ただし、安く、早く、最適で、しかも基幹システムには信頼性の高さが求められることになる。こうしたさまざまなニーズに対応するために、ミドルウェア、アプリケーション、ツールなど80製品との連携を実現したのが当社の“実践型実証モデル”だ。紹介しているベンダは、最適な組み合わせ、製品間の動作検証、サポート協力、製品間の接続部品など、連携が検証確認ができているベンダのみを紹介している」(翼システム 営業部 崎本高広リーダー)。 セッションでは、日立製作所の総合運用管理ミドルウェア「JP1」、セゾン情報システムズのデータ転送ツール「HULFT」、翼システムの「帳票iソリューション」、日立ソフトの「ReportMission」をつないだ実装モデルが紹介された。
デモンストレーションは、売上集計表の大量帳票処理と総勘定元帳の電子保存について紹介し、障害発生時のエラー通知や再実行などを実演し、信頼性の高い基幹系システムをオープン環境の“実践型実装モデル”で構築できることを実証してみせた。 基幹システムのオープン化という、注目の高いテーマだっただけに、会場は満員となり、デモに対する注目度はかなり高いものとなっていた。 ◇
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−帳票ツールとミドルウエア連携 必見!! システム構築の最短化=検証済み実装モデル= −入力フォーム活用で変わる 標準的な仕組みで電子申請できる実践型実装モデル −業務が強くなるデータ活用 はじめたい「集計・分析」の要件から早期解決
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