UNIX
ユニックス
1969年に米国AT&Tのベル研究所で、Dennis RitchieとKen Thompsonによって開発が開始されたOS。
当初、DEC(後にコンパックと合併)のPDP-7上でアセンブラによって開発されたが、後にRitchieが開発したC言語によって1972〜1974年ごろ書き直された。ソースコードが比較的コンパクトであったことと、ライセンスが安価に配布されたために大学や研究機関などを中心に普及していった。
UNIXは本来持っている移植性の高さから多くの派生版が開発されているが、今日では大きく1983年にAT&Tから製品版としてリリースされたUNIX System V系統と、カリフォルニア大学バークレイ校で作成されたBSD UNIX系統の2系統が主流となっている。
UNIXという名称は、1965年ごろUNIX以前にベル研究所がマサチューセッツ工科大学(MIT)と共同で開発していたMulticsというマルチユーザー/マルチタスクOSに由来する。Multicsはあまりの仕様の多さに肥大化し、結局商用化されることはなかった。これを反面教師として「MULTI」に対する「UNI」を目指した「UNICS」UNI+(Multi)csと呼ぶようになったのが始まり。UNICSは後に「UNIX」となり、現在に至る。
ちなみに、商標としての「UNIX」という名称は1996年からThe Open Groupが所有しており、一定の仕様を満たしたOSのみが「UNIX」の名称を使うことができる。
UNIXの特徴として、以下のような点が挙げられる。
- 複数のユーザーが複数のプロセスを同時に実行できる、マルチユーザー・マルチプロセスのOSである
- 単純なプログラムの組み合わせにより高度な機能の提供を行う仕組みを持つ
stdin/stdout/stderr
パイプ
ソケット
ファイルディスクリプタ - 階層構造を持つファイルシステム
マウントによる複数のファイルシステムの結合
ネットワークを経由したリモートマウント - 一貫したファイルの概念
ファイル
ディレクトリ
デバイス - C言語によって記述されることによる理解や変更の容易さと移植性の高さ
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