広域イーサネット

Wide Area Ethernet

 広域イーサネットとは、イーサネットフレームを透過的に転送するVPNサービスのことで、地理的に離れたLAN同士を1つの大きなLANとして構築できる。RIPやOSPFといった既存のルーティングプロトコルを使用でき、IP-VPNのようにプロトコルがIPに制限されることはない。

 ルーティング機器として安価なスイッチングハブを利用でき、初期コストを低く抑えられ、しかもプロトコルがIPに依存せず、高速通信環境を柔軟に構築できるというメリットがある。

 その一方で、アクセス回線の選択肢が少ない、詳細なSLA(Service Level Agreement)が提供されていない、サービス地域が限定されるといった問題もあった。もっとも、こうした問題は現在それぞれが改善される方向にあり、有望な選択肢の1つとなっている。

 例えば、アクセス回線の帯域も選択幅が広がっており、通信量が比較的少ない支店で無駄に帯域を持て余すといった問題もなくなっている。また、サービス地域も拡充されており、100キロメートル単位で構成可能という広域性にメリットを感じる企業によって採用されるケースが増えた。

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