内製化に舵を切ったトヨタコネクティッドが若手エンジニアを引きつける理由良い意味で3年後の自分が何をしているのか分からない

100年に一度の大変革期にあるといわれる自動車業界において、巨大メーカーのモビリティサービスを先端IT技術で支えるトヨタコネクティッド。コア領域における技術力、開発力の底上げ、ビジネスアジリティ向上を目指して、内製力強化のためにエンジニアの中途採用を急ピッチで進めている。直近の1年で入社した若手エンジニアのお二人に、トヨタコネクティッドを選んだ理由や、現在の業務内容、将来のビジョンなどを伺った。

» 2024年05月01日 10時00分 公開
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 トヨタ自動車の顧客向けITを推進する戦略ビジネスユニット「ガズーメディアサービス(2000年設立)」に端を発する、トヨタコネクティッドは、最先端のMaaS(Mobility as a Service)やテレマティクスサービスなど、コネクティッドビジネスを全世界で展開している。

 これまで開発業務は、主に人材派遣や外部から出向の形で確保したエンジニアが担う、あるいは開発ベンダーに外注する形で進めてきたが、この方針を大きく転換。市場環境や顧客ニーズの大きな変化にスピーディーに対応するために、内製化を進めることにした。

2人の若手エンジニアがトヨタコネクティッドを選んだ理由

 こうした方針に沿って置かれた内製開発推進部では、既に中途入社のエンジニアがさまざまなプロジェクトで活躍している。受託アジャイル開発室 受託アジャイル開発2Gの猪瀬巧氏もその1人だ。

 建設業向けCADソフトウェアのベンダーで一貫して開発に従事してきたという猪瀬氏は転職の理由について「前職では、良くも悪くも10年後に自分がどういうポジションで、どんなプロジェクトに携わっているのか想像できてしまう。そこにあまり魅力を感じませんでした。もっといろいろなことにチャレンジしてみたい、変化が激しい環境に身を置きたいと思っていました」と話す。

 プログラマーとしての経験を生かしてSIerなど複数社を対象に転職活動を進める中、クラウドサービスのエンジニアという前職とは全く異なる業務に魅力を感じ、トヨタコネクティッドへの転職を決断する。

 入社後は、顧客の車載器から取得したデータを処理するクラウド基盤(Amazon Web Services、以降AWS)でサービスごとに使用料を集計してWeb画面に表示する仕組みを開発する、「コスト見える化」プロジェクトに携わる。

 AWSのさまざまなサービスの利用料を集計してWeb画面に表示する……といえば簡単だが、世界中の顧客の車載器から寄せられる明細データは数億件規模に達する。一方で、集計処理を実行するAWS Lambdaは一度に最大15分しか利用できないという制限もある。AWS Lambdaで集計する前に、膨大な明細データを1回処理することで、こうした厳しい条件をクリアしてデイリーで集計する仕組みを開発したという。

 現在猪瀬氏は5人のチームメンバーと共に、北米担当者とコミュニケーションをとりつつプロジェクトを推進しており、「まさに“数と時間との戦い”で、CADソフトウェアの開発では経験し得ない面白いチャレンジです」とプロジェクトの醍醐味(だいごみ)を語る。

内製開発推進部 受託アジャイル開発室 受託アジャイル開発2G 猪瀬巧氏

 もう1人、猪瀬氏から1カ月遅れとなる2023年6月に入社した、テレマティクスサービス部 プラットフォームサービス室 先行開発G 新海友貴氏は、もともと自動車業界のIT関連を専門とするSIerでSEをやっていたという経歴の持ち主だ。

 「開発ベンダーの立場でトヨタコネクティッドやトヨタ自動車の開発業務にも携わっていたので、ビジネスやサービスについてある程度把握していました。特に、トヨタコネクティッドの業務は主にクラウドの開発で、コーディングしたり、車載器を評価したりと大変面白い仕事でしたが、プロジェクトリーダーのような立場でもっと上流から関わりたいと思い始めました」と新海氏は転職に至ったきっかけを明かす。

 テレマティクスサービス部では、車両データを活用し、顧客の安心、安全、快適、便利なカーライフを実現するさまざまなサービスを提供している。新海氏は、顧客情報を一元管理し車両と同期させるコネクティッドプラットフォーム(トヨタスマートセンター)の豪州担当として、「ユーザープロファイル」プロジェクトを推進する立場だ。

 新海氏は、開発ベンダーの立場からプロジェクトリーダーの立場になって、連携先が一気に増えたという。特に海外のメンバーとは、言語の壁や開発の進め方(考え方)の違いを乗り越えてコミュニケーションをとる必要があるが、「私は英語が苦手なので、英語が堪能なメンバーに助けてもらって進めています。チームメンバー間できちんと交渉してお互いに工数をやり繰りして助け合う感じですね」とプロジェクトチームとしての良好な協力体制を語る。

テレマティクスサービス部 プラットフォームサービス室 先行開発G 新海友貴氏

エンジニア一人一人の考えを尊重しながら、プロジェクトを託す

 転職して約1年が経過した今、トヨタコネクティッドという企業の印象や新たな発見について聞いた。

 新海氏は「私は入社したばかりですが、プロジェクトリーダーとして進め方や具体的な計画を自分で考えて決めました。自分の力量がプロジェクトの進捗(しんちょく)に直結するので責任重大ですが、その分やりがいがあります。他のプロジェクトでも各プロジェクトリーダーの個性が色濃く出ていて面白く、日々刺激を受けて勉強になります」と個人の裁量の大きさを挙げる。

 一方、ダイナミックさを挙げるのは猪瀬氏だ。「今担当しているのはコスト見える化のプロジェクトですが、良い意味で1〜2年後に同じことをやっているイメージがあまり湧きません。少なくとも3年後は間違いなく違うことをやっているのでは……と思います。実に多様なプロジェクトが動いていてどれも面白そうです。まだ入社して日が浅いのですが、いつでも違うことにチャレンジできそう、何が起こるか分からないというワクワク感が魅力ですね」

 エンジニアに対する教育支援も充実しているという。「入社当初、個人的にAI(人工知能)に興味があって、AIに関する案件があれば関わりたいと話したところ、G検定やE資格の受験を勧められました。E資格は受験資格を得るために20万円くらいかかる外部の講座を受講する必要があるのですが、そちらを含めて会社で負担してくれました。新しいチャレンジに向けて何か勉強したいと思うエンジニアを積極的に支援してくれる、理想的な環境だと思います」(猪瀬氏)

 実際にエンジニアが新たなプロジェクトや業務に関わりたいと思った場合は、頻繁に実施される上長との面談を通じてキャリアプランを一緒に考えていく。ジョブローテーションで機械的に人事を回すのではなく、あくまで本人の意志や意欲を優先する形で個別に育成していくアプローチだ。

 「面談では、何か困っていることはないかを聞くだけでなく、新しくやりたいことはないかなど今後のキャリアプランについても、エンジニアの視点で親身になって相談に乗ってくれます。自分の考えや希望が言いやすく、それをしっかり受け止めて対応してくれる会社だと思います」(新海氏)

 新しいことにチャレンジしたいエンジニアに最適な環境を提供する一方で、もちろん、1つのことを究め専門性を高めていくことも可能だ。興味範囲を横に広げるか、深く掘り下げるか、どちらを選ぶにせよトヨタコネクティッドなら自分の価値を高めていくことができそうだ。

トヨタコネクティッドなら、やりたいこと、なりたい自分がきっと見つかる

 今後については、「今は一機能を担当しているだけですが、全ての機能を取りまとめるポジションに就くのが目標です」(猪瀬氏)、「私も一プログラマーの立場から、上流工程に踏み込み、多くの人を巻き込んでプロジェクトを束ねるような立場になりたいと思います」(新海氏)と、それぞれが次のステージを目指している。

 内製化の取り組みはまだ緒に就いたばかり。今後も、猪瀬氏や新海氏のような若手エンジニアを積極的に採用し、開発力を強化していく計画だ。

 最後に、これから入社してくるメンバーに向けたメッセージを両氏に聞いた。

 「可能性があるという意味では、まだやりたいことが明確になっていない方が、いろいろなプロジェクトを見て経験を積んだ上で方向性を決めるのに最適な環境です。多様なサービスを提供し、幅広いビジネスを手掛けるトヨタコネクティッドなら、きっと興味を持てる対象が見つかると思います」(新海氏)

 「私も、迷っている方にこそ、トヨタコネクティッドをお薦めしたいです。さまざまなプロジェクトを見ることで、新しい自分を発見できると思います」(猪瀬氏)

 トヨタコネクティッドでは、両氏が従事するプロジェクトマネジャーやソフトウェアエンジニアの他にも、クラウドアーキテクトやITサービスマネジャーなど、さまざまな職種で活躍しているエンジニアたちがいる。やりたいことが決まっている人も、検討過程の人も、さらに可能性を広げていきたい人も、きっと活躍できる仕事が見つかるだろう。

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提供:トヨタコネクティッド株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2024年5月7日

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