Windows 2000で動かすXFree86 [インストール編]:ゼロ円でできるXサーバ(3)(3/3 ページ)
Windows上にGNU環境を構築するCygwin。これとCygwin用のXFree86を使えばWindowsでXFree86が動くことになる。そこで、今回はCygwinによる「ゼロ円Xサーバ」を構築してみよう。VNCを使う方法については、「WindowsでLinuxをリモート操作」を参照してほしい。
Cygwin/XFree86のインストール
続いて、Cygwin/XFree86をインストールしましょう。Cygwin/XFree86は、Cygwinとは異なり、圧縮ファイル(.bz2や.tgzなど)でバイナリファイルが配布されています。
Cygwin/XFree86のダウンロード
Cygwin/XFree86のダウンロードは、ミラーサイト(http://cygwin.com/mirrors.html)から行ってください。Cygwin/XFree86のファイルは、各FTPサイトのxfree/xc-4-binaries/4.1.0/(2001年8月時点)にあります。Cygwin/XFree86関連のファイルは以下のとおりです。
ファイル名 | サイズ | 内容 | 必要度 |
---|---|---|---|
extract.exe.bz2 | 119Kbytes | インストールのスクリプト | 必須 |
startup-scripts.tgz | 1.4Kbytes | Xサーバおよびクライアントの起動スクリプト例 | 必須 |
Xbin.tgz | 12.1Mbytes | xtermやtwmなどの実行系 | 必須 |
Xdoc.tgz | 35.2Kbytes | ドキュメント | 必須 |
Xetc.tgz | 593Kbytes | XサーバおよびXbin.tgzに含まれるプログラムの設定ファイル | 必須 |
Xf100.tgz | 12.1Mbytes | 100dpiのフォント | オプション |
Xfcyr.tgz | 368Kbytes | Cyrillicフォント | オプション |
Xfenc.tgz | 311Kbytes | フォントエンコーディング | 必須 |
Xfnts.tgz | 13.9Mbytes | 75dpiのフォント | 必須 |
Xfscl.tgz | 1.6Mbytes | SpeedoおよびType1スケーラブルフォント | オプション |
Xfsrv.tgz | 248Kbytes | Xフォントサーバ | オプション |
Xhtml.tgz | 703Kbytes | HTML形式のドキュメント | オプション |
Xinstall.sh | 34Kbytes | XFree86のインストレーションスクリプト | 必須 |
Xjdoc.tgz | 107Kbytes | XFree86の日本語ドキュメント | オプション |
Xlib.tgz | 95Kbytes | X11R6/lib/ファイル | 必須 |
Xman.tgz | 616Kbytes | manページ | 必須 |
Xnest.tgz | 1.2Mbytes | Xnest | オプション |
Xprog.tgz | 553Kbytes | Cygwinの開発に必要な追加ファイル | オプション |
Xprt.tgz | 846Kbytes | Xプリントサーバ | オプション |
Xps.tgz | 5.9Mbytes | PostScript形式のドキュメント | オプション |
Xvfb.tgz | 1.3Mbytes | 仮想フレームバッファ対応Xサーバ | オプション |
Xxserv.tgz | 1.3Mbytes | Cygwin/XFree86のXサーバ | 必須 |
必須とオプションのファイルがありますが、思わぬところでトラブルにならないよう、全部ダウンロードした方がいいでしょう。ダウンロード先は、Cygwinをインストールしたディレクトリの下にあるtmpディレクトリ(この例では、e:\cygwin\tmp)です。
Cygwin/XFree86のインストールとXの起動
ダウンロードしたら、インストールを開始します。Cygwinを起動して、以下の手順を実行してください。
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
Xinstall.shを起動したら、いくつかの問いに答えなければなりません。簡単な英語ですから問題ないでしょう。基本的には、「y」と答えれば大丈夫です。Xinstall.shが終了したら作業を続けましょう。
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
設定・運用編は8月下旬掲載予定
設定・運用編では、106キーボードへの対応やLinuxサーバへ接続するための設定方法を紹介します。
XDMCPを使った接続であれば、漢字の表示や入力も可能になります。
以上で、Cygwin/XFree86のインストールは終了です。とりあえずCygwin/XFree86を起動してみたいなら、Windowsのエクスプローラでcygwin\usr\X11R6\bin\startxwin.batをダブルクリックしてみましょう。エラーが出ますが、とりあえずXは起動します。終了するには、ウィンドウの[閉じる]ボタンをクリックするか、[Alt]+[F4]キーを押します。
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