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OracleとSQL Server、導入・構築・運用の違いとは?RDBMSアーキテクチャの深層(3)(2/3 ページ)

本連載はOracleを使ったデータベースシステムの開発・運用管理にある程度の知識を持つ読者を対象に、Oracle以外の商用RDBMSであるMicrosoft SQL ServerとIBM DB2とのアーキテクチャの違いを明らかにし、マルチベンダに対応できるデータベースシステムの設計・開発・運用ノウハウを紹介していく。(編集局)

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導入フェイズ

 ここからは、導入・構築・運用に際してどういったアーキテクチャ的な違いがあるかを解説します。まずデータベース導入時に検討しなければならない項目として、プラットフォームとなるハードウェアと既存のシステムからの移行のそれぞれを取り上げます。

 ご存じのとおりOracleはマルチプラットフォームですが、SQL ServerはWindows環境においてのみ稼働します。OracleをUNIX上で運用されていた方の中にはWindowsアーキテクチャに慣れていない方もいらっしゃるかと思いますが、SQL Serverを扱うにはWindows Serverの知識が欠かせません。例えばOracleはメモリキャッシュのヒット率を調べる際に「動的パフォーマンスビュー(V$)」を利用しますが、SQL ServerではWindowsの「システムモニター」を利用して調べることになります(図3)。

図3 Windowsシステムモニターを使用したSQL Serverのメモリ管理
図3 Windowsシステムモニターを使用したSQL Serverのメモリ管理

 また、導入時に欠かせない既存システムからの移行については、両者ともに製品にバンドルされた形で移行ツールを備えています。ここではデータベース本体のアーキテクチャからは多少話が離れますが、両者の移行ツールの特徴について少し触れたいと思います(図4)。

図4 移行ツールの相違点
図4 移行ツールの相違点

 Oracleは移行ツールとして「Oracle Migration Workbench」を備えています。Oracle Migration WorkbenchはSQL Server、Infomixからの移行に限りストアドプロシージャや、トリガまでも移行することが可能です(ストアドプロシージャ、トリガなどは解析され、PL/SQLまたはOracle Pro*Cに変換されます)。

 SQL Serverにはこれに代わるものとして「DTS(Data Transformation Services)」があります。DTSはOLE DB、ODBCといった技術を使用してほかのデータベースからSQL Serverにデータを移行できます。DTSの特徴はOracle Migration Workbenchとは異なり、移行中のデータモデルの変更をサポートしているところです。移行先においてテーブル定義を変更したい場合においても、ツールを使用して簡単に変更することが可能です(ただし、DTSはSQL Server以外からストアドプロシージャ、トリガをデータベースの違いを超えて移行することは不可能です)。

Point

  • SQL Serverは動的パフォーマンスビューの代わりにWindowsシステムモニターを利用する。
  • SQL ServerにはOracle Migration Workbenchに代わる移行ツールとしてDTSがある。
  • Oracle Migration WorkbenchはSQL Server、Infomixに限りストアドプロシージャ、トリガまでも移行する機能を持ち、DTSは移行の際にデータモデルの変更をサポートする。

 次ページでは、構築フェイズ、運用フェイズにおける両者の違いについて解説していきます。

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