物理バックアップの失敗を根絶するノウハウ:Oracleバックアップ/リカバリ講座(7)(3/4 ページ)
本記事では、Oracleデータベースのバックアップ/リストア/リカバリについて、そのアーキテクチャ、代表的なバックアップ手法、論理/物理バックアップ、RMANといった全般的な内容を解説していく。(編集部)
データファイルの破損チェック
バックアップを取得しても、取得したファイルが破損していてリカバリに使用できなければ意味がありません。OracleのRecovery Manager(以下、RMAN)を使用してデータファイルのバックアップを取得する場合には、RMANがデータブロックの破損チェックを行いますのでブロック障害を検出することができますが、OSコマンドによるバックアップではそれを行うことができません。そのため、バックアップ実行時にdbverifyユーティリティ(以下、dbv)を使用して、データファイルやバックアップしたデータファイルの破損チェックを実行することで、より確実なバックアップとなります(ただし、制御ファイルやREDOログファイルに使用することはできません)。
手順1 データファイルの破損チェック方法
では、まずデータファイルの破損チェックを行うdbvコマンドの実行例から見ていきます。
(1)データファイルのブロックサイズを確認
次のSQLで対象となるデータファイルのブロックサイズを確認します。
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(2)データファイルの破損チェックを実行
dbvコマンドにて、データファイルの破損チェックを実行します。下記の例では、USERS表領域を構成するデータファイルのフルパスと、ブロックサイズを指定して破損チェックを行っています。
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破損チェックの結果から「破損とマークされたページ合計:0」と出力されていますので、データファイルに破損がなかったことが分かります。
手順2 セグメント単位の破損チェック方法
次に、セグメント単位で破損チェックを行うdbvコマンドの実行例を見ていきます。まず、以下のSQLを実行し、破損チェックを実行するセグメント情報(表領域番号、セグメント・ヘッダ・ブロックのファイル番号とブロック番号)を取得します。下記の例では、表(“AGEHA_TEST”)のセグメント情報を取得しています。
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(1)セグメントの破損チェック
先ほど取得したセグメント情報を基に、指定されたセグメントの高水位標(High Water Mark)までの破損チェックを実行します。
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破損チェックの結果から「破損とマークされたページ合計:0」となっていますので、指定したセグメントに破損がなかったことが分かります。
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