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表示結果から読み解け! ハードウェア構成の調査実践でも役立つLPICドリル(1)(2/3 ページ)

本連載は、Linux 認定試験 LPICに対応しています。一般的なLinuxユーザーレベルのトピックは省略し、システム管理とサーバ管理の内容を取り上げています。また、LPIC対策だけでなく、関連するトピックについて系統的な理解を問う問題も出題しています。連載の特徴は、対象となるプログラムのバージョンを可能な限り明記していること、比較的新しくまとまった解説がまだ少ないトピック、重要だが理解しにくいトピックを優先して取り上げていることです。問題を解き、その解説を読むことにより実践でLinuxを活用できる力を身に付けます。

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演習問題

 ポイントを押さえたら、演習問題に挑戦してみましょう。問題ごとに、LPIC試験での重要度を記載しています。試験を受ける際の参考にしてください。

問題1

 次のハードウェアを設定、あるいは表示するコマンド、またはファイルを選択肢から選んでください。

[試験対策の重要度:(level1)*** (level2)*]


*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***

正解

*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***

解説

(設問1)

/proc/cpuinfoファイルにはCPUの情報が格納されています。

(設問2)

freeコマンドを実行することによりシステムのメモリサイズや使用状況が分かります。

(設問3)

hdparmコマンドを実行することによりハードディスクのパラメータ表示や設定ができます。

(設問4)

/etc/X11/xorg.confはビデオカード、モニタ、キーボード、マウスなどXサーバが参照するハードウェア情報の設定ファイルです。

 /var/log/Xorg.0.logにはXサーバがデバイスを調査して検出するに至るまでのハードウェアの詳細情報が記録されます。

(設問5)

ifconfigコマンドでネットワーク・インターフェイスの表示や設定ができます。

 ネットワークインターフェイスモジュールの指定はmodprobe.conf(kernel2.6)あるいはmodules.conf(kernel2.4)で行います。

(設問6)

PCIバスの情報はlspciコマンドで表示できます。

(設問7)

USBバスの情報はlsusbコマンドで表示できます。

(設問8)

setserialコマンドでシリアルポートの表示や設定ができます。

(設問9)

cardctlコマンドでPCMCIAカードの表示や設定ができます。

問題2

 以下の表示2-1表示2-2は、あるファイルの内容をcatコマンドで表示したものです。

*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***

(設問1)このファイルの名前を絶対パスで書いてください。

              [試験対策の重要度:(level1)*** (level2)*]

(設問2)表示2-2表示2-1と同じマシンで、設定を変えて実行したものです。設定変更の手順として考えられるものはどれですか? (2つ選択) 

              [試験対策の重要度:(level1)− (level2)−]

a.ブートオプションにnoapicを指定して立ち上げた

b.APIC機能を取り外してコンパイルしたカーネルで立ち上げた

c./etc/init.d/の下のスクリプトを変更した

d./etc/inittabのデフォルトランレベルを変更した

(設問3)表示2-2の内容の正しい説明はどれですか? (3つ選択)

               [試験対策の重要度:(level1)* (level2)*]

a.0番のインタラプト発生回数は何もコマンドを実行しなくても増えていく

b.USB2.0対応のホストコントローラはない

c.USB1.1対応のホストコントローラはない

d.USB2.0対応のホストコントローラは1台ある

e.USB2.0対応のホストコントローラは3台ある

f.イーサネットカードのIRQ番号は3番である

(設問4)表示2-2において8番のインタラプト回数が1回の理由として、最も可能性の高いものはどれですか? (1つ選択)               [試験対策の重要度:(level1)* (level2)*]

a.一般ユーザーがこれまでにdateコマンドを1回実行したため

b.システム管理者がこれまでにntpdateコマンドを1回実行したため

c.システム管理者がこれまでにdateコマンドを1回実行してシステムクロックを合わせたため

d.システムブート時のスクリプトでシステムクロックを合わせるためにhwclockコマンドが1回実行されたため

正解

(設問1) /proc/interrupts

(設問2) a、b

(設問3) a、d、f

(設問4) d

解説

(設問1)

/proc/interruptsファイルにIRQ番号とそこに割り当てられたデバイス名、インタラプト発生の回数が格納されています。

(設問2)

ハードウェアにAPICがある場合に、インストール時のカーネルでブートすると表示2-1のようにAPICが使用されます。

 ハードウェアにPICがある場合、APICの機能を外してコンパイルしたカーネルで立ち上げた場合、またはブート時のkernelオプションにnoapicを指定した場合は表示2-2のようにPICが使用されます。

(設問3)

IRQ番号0はタイマー割り込みです。CentOS4.4の場合は毎秒1000回の割り込みが起こります。

 タイマー割り込みの周期はカーネルコンパイル時にparam.hの中で、「#define HZ 1000」のようにして指定します。

 uhci_hcdはUSB 1.1のUHCIホストコントローラのデバイス名です。これが3台表示されています。

 ehci_hcdはUSB 2.0のEHCIホストコントローラのデバイス名です。これが1台表示されています。

 1台目のイーサネットインターフェイスの名前はeth0です。これがIRQ番号3の行に表示されています。

(設問4)

IRQ番号8の割り込みはRTC(Real Time Clock)に割り当てられています。

 システムの立ち上げ時にhwclockコマンドによりRTCを読み込んでシステムクロックの時刻を設定したときに割り込みが起きたと考えられます。その後、システムクロックはIRQ0のタイマー割り込みにより時刻を刻みます。

 dateコマンドやntpdateコマンドはRTCにはアクセスしないので、IRQ8の割り込みは発生しません。

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