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Linux印刷システムの仕組みと設定実践でも役立つLPICドリル(7)(2/4 ページ)

本連載は、Linux 認定試験 LPICに対応しています。一般的なLinuxユーザーレベルのトピックは省略し、システム管理とサーバ管理の内容を取り上げています。また、LPIC対策だけでなく、関連するトピックについて系統的な理解を問う問題も出題しています。連載の特徴は、対象となるプログラムのバージョンを可能な限り明記していること、比較的新しくまとまった解説がまだ少ないトピック、重要だが理解しにくいトピックを優先して取り上げていることです。問題を解き、その解説を読むことにより実践でLinuxを活用できる力を身に付けます。

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今回のディストリビューション: CentOS 5.2

問題を解く鍵 【2】

【2】新しい印刷システムCUPSの仕組みと設定手順を把握しておく

 CUPSは多様なプリンタ、多様なファイル形式に対して標準的なインターフェイスを持ち、モジュール化された印刷システムです。標準の印刷プロトコルは新しいIPP(Internet Printing Protocol)ですが、LPDやSMBもサポートしています。

 コマンドラインインターフェイスとして、BSD系やSystem V系とほぼ同等なコマンドラインインターフェイスを提供しています。米Easy Software Productsによって開発され、GPLで配布されています。

 テキストファイルが非PostScriptプリンタに送られるまでの処理は次のようになります。

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 CUPSバックエンドはフィルタプログラムによって加工されたファイルをプリンタに送る作業を行います。バックエンドプログラムには、http、ipp、lpd、parallel、serial、smb、socket、usbなどがあります。

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 CUPSのサーバは/usr/sbin/cupsdです。次のようにして起動します。

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1.プリンタの設定

 プリンタの設定と管理には、Webブラウザベースの設定、GUIツール、lpadminコマンド(System V系)の3通りの方法があります。

(1)Webブラウザベースの設定

 Webブラウザを立ち上げ、http://localhost:631/にアクセスします(図1)。

図1
図1(※クリックで拡大)

(2)GUIツールによる設定

 メニューから、[システム] ⇒[管理] ⇒ [印刷]を選択します(図2)。

図2
図2(※クリックで拡大)

(3)lpadminコマンドによる設定

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 PostScript対応プリンタであるネットワークプリンタ(ホスト名netprint)へ出力する、ローカルなCUPSサーバとして設定します。バックエンドにlpdを使用します。

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 PostScript対応プリンタであるネットワークプリンタ(ホスト名netprint)へ出力する、ローカルなCUPSサーバとして設定します。バックエンドにsocketを使用します。

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 ローカルなファイル/dev/printerへ出力する、ローカ ルなCUPSサーバとして設定します。

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 PPDファイル名の一覧は、lpinfo -mで表示できます。この中から使用するプリンタに合ったPPDファイルを選びます。標準的なPostScriptプリンタのドライバは次のようにして探すとよいでしょう。

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 -Pで指定したPPDファイルは解凍され、-pで指定したプリンタ名をファイル名として、/etc/cups/ppdディレクトリの下に置かれます。-Pの代わりに、modelディレクトリの下のPPDファイルを、-m postscript.ppd.gzのように指定することもできます。

 以下のように設定ファイルが更新されます。

設定ファイル /etc/cups/printers.conf(抜粋)

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設定ファイル /etc/cups/cupsd.conf(抜粋)

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設定ファイル /etc/printcap

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 LPD印刷システムを利用するアプリケーションとの互換性のために、自動更新されます。CUPSは/etc/printcapは参照しません。

 上記で設定したリモートCUPSサーバlinux0のクライアントに設定します。

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設定ファイル /etc/cups/printers.conf(抜粋)

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2.プリントキューの管理

 BSD系コマンドのlpcは次のような管理ができます。

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 ただし、CUPSのlpcコマンドにはキューを表示する機能しかありません。

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 SystemV系のコマンドでは次のような管理ができます。

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3.プリンタへの打ち出し

BSD系:lprコマンド
# lpr ファイル名…… デフォルトプリンタへの打ち出し
# lpr -P lp2 ファイル名…… プリンタlp2への打ち出し
# lpr -#2 ファイル名…… デフォルトプリンタへファイルを2部打ち出し
SystemV系:lpコマンド
# lp ファイル名…… デフォルトプリンタへの打ち出し
# lp -d lp2 ファイル名…… プリンタlp2への打ち出し
# lp -n 2 ファイル名…… デフォルトプリンタへファイルを2部打ち出し
CentOS 5.2のCUPS関連パッケージ(参考)

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