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Linux時刻管理の仕組みと設定実践でも役立つLPICドリル(8)(3/4 ページ)

本連載は、Linux 認定試験 LPICに対応しています。一般的なLinuxユーザーレベルのトピックは省略し、システム管理とサーバ管理の内容を取り上げています。また、LPIC対策だけでなく、関連するトピックについて系統的な理解を問う問題も出題しています。連載の特徴は、対象となるプログラムのバージョンを可能な限り明記していること、比較的新しくまとまった解説がまだ少ないトピック、重要だが理解しにくいトピックを優先して取り上げていることです。問題を解き、その解説を読むことにより実践でLinuxを活用できる力を身に付けます。

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演習問題

 ポイントを押さえたら、演習問題に挑戦してみましょう。問題ごとに、LPIC試験での重要度を記載しています。試験を受ける際の参考にしてください。

問題1

 dateコマンドを実行したところ、次のように表示されました。

2008年 11月 4日 火曜日 04:41:28 JST


 これを次の形式で表示するための実行コマンドはどれですか? なお、環境変数LANGの値はCに設定されているものとします(LANG=C)(2つ選択)。

Nov 04 04:41:28


[試験対策の重要度:(level1)**、(level2)**]

a.date '+%b %d %T'

b.date '+%b %d %H:%M:%S'

c.date '%B %d %T'

d.date '+%B %d %H%M%S'

(注) LANGの補足説明

環境変数LANGの値にロケール名(locale)を設定することにより、使用する言語や文字コードを指定できます。

LANG=ja_JP.UTF-8

(例1)ロケールにja_JP.UTF-8を指定

これで文字コードはUTF-8、言語は日本語となります。

LANG=C

(例2)ロケールにCを指定(Cはデフォルトのロケール)

ロケールにCを指定した場合は言語は英語となります。


正解

 a、b

解説

 表示形式の書式指定では最初に+を付けます。よって+のない選択肢cは間違いです。Novのように省略形の月名を指定する場合は、%bです。選択肢c選択肢dで指定されている%Bは月名がNovemberのように完全な月名になります。従って、選択肢a選択肢bが正解です。本文中の【3】ハードウェアクロックとシステムクロックの時刻設定/表示コマンドの使い方を把握しておく」の解説を参照してください。

問題2

 システムクロックの時刻をNTPを利用して正確な時刻に設定したので、これをハードウェアクロックにローカルタイムで設定しておくことにします。なお、/etc/adjtimeファイルの内容を表示したところ、次の記述行があります。

LOCAL


 正しい実行コマンドはどれですか?(3つ選択)

[試験対策の重要度:(level1)***、(level2)−]

a.date --hardwareclock

b.date > /dev/rtc

c.hwclock -w

d.hwclock --systohc

e.hwclock -s

f.hwclock --hctosys

g.hwclock --systohc --localtime

h.hwclock --hctosys --utc

正解

 c、d、g

解説

 ハードウェアクロックの設定はhwclockコマンドで行います。dateコマンドはシステムクロックの表示、設定を行うコマンドなので、選択肢a選択肢bは間違いです。

 hwclockを実行する場合、/etc/adjtimeにLOCALの記述がある場合はデフォルトはローカルタイムとなります。システムクロックの時刻でハードウェアクロックの時刻を設定するオプションは、--systohcまたは-wです。

 従って、選択肢c選択肢dは正解、選択肢e選択肢fは間違いです。また、ローカルタイムの指定は--localtimeオプションで明示的に指定することもできるので、選択肢gは正解です。選択肢hはオプション--utcでutcの時刻を指定しているので間違いです。

 本文中の【3】ハードウェアクロックとシステムクロックの時刻設定/表示コマンドの使い方を把握しておく」の解説を参照してください。

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