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Subversionで簡単・確実にファイルを構成管理エンジニアがお薦めする 現場で使えるツール10選(4)(3/5 ページ)

ITエンジニアの業務効率を改善するために、現役エンジニアが実際の現場で利用している便利ツールを、10回にわたり紹介します。

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Subversionのインストールは簡単

 SubversionとTortoiseSVNをダウンロードしてみたいと思います。

▼Subversion
 ⇒ http://subversion.tigris.org/
[使ったインストーラ]
Setup-Subversion-1.6.4.msi

▼TortoiseSVN
 ⇒ http://tortoisesvn.net/
[使ったインストーラ]
TortoiseSVN-1.6.4.16808-win32-svn-1.6.4.msi
LanguagePack_1.6.4.16808-win32-ja.msi

(*1)ここでは、執筆時点の最新版1.6.4を利用します。

 TortoiseSVNについては、LanguagePackを利用し、メニューを日本語にします。これで使いやすくなると思います。

 特別な設定はないので、すべてデフォルトで【Next】を押し続けてください。インストール後、再起動を求められたら必ず再起動してください。

図4-1 Subversion
図4-1 Subversion
図4-2 TortoiseSVN
図4-2 TortoiseSVN
図4-3 TortoiseSVN LanguagePack
図4-3 TortoiseSVN LanguagePack

 インストール直後は、英語版になっています。以下の設定で、メニューを日本語化しましょう。

1.エクスプローラで好きなフォルダを右クリック

2.メニューの[TortoiseSVN]---[Settings]を選択する

図5-1 TortoiseSVNの設定画面
図5-1 TortoiseSVNの設定画面

3.[Language]リストから[日本語]を選択する

図5-2 メニューの日本語化
図5-2 メニューの日本語化(※クリックで拡大)

Subversionの管理ファイル(リポジトリ)を作ろう

 インストールしただけでは、Subversionは意味がありません。まず、Subversionで管理するための管理ファイル(以降、リポジトリ)を作成します。

 今回、デスクトップ上にrepoというフォルダを作りました。

1.エクスプローラで好きなフォルダ、例えば、デスクトップ上の[repo]を右クリック

2.メニューの[TortoiseSVN]---[ここにリポジトリを作成する]を選択する

図6 リポジトリの作成
図6 リポジトリの作成

 また、ローカルにあるフォルダ、ファイルをリポジトリに登録します。わたしはあらかじめ、以下のフォルダ、ファイルを作りました。

(例)
[フォルダ]
C:\Documents and Settings\hide\デスクトップ\構成管理\trunk
C:\Documents and Settings\hide\デスクトップ\構成管理\branch
C:\Documents and Settings\hide\デスクトップ\構成管理\tag

[ファイル]
【C:\Documents and Settings\hide\デスクトップ\構成管理\trunk\Subversionで簡単構成管理.txt】

1.エクスプローラで登録したいフォルダ、例えばデスクトップ上の[構成管理]を右クリック

2.[TortoiseSVN]---[インポート]メニュー

図7-1 リポジトリの作成(※クリックで拡大)
図7-1 リポジトリの作成(※クリックで拡大)

3.[リポジトリのURL]欄に何か入力して【..】を押すと、フォルダ選択ダイアログが表示されるので、【C:\Documents and Settings\hide\デスクトップ\構成管理】を選択

4.OKを押すと登録が始まる

図7-2 リポジトリのフォルダを選択
図7-2 リポジトリのフォルダを選択

 次に、リポジトリに登録したローカルにあるフォルダ、ファイルを、特定のフォルダで作業をするためチェックアウトします。

1.エクスプローラで作業したいフォルダ、例えばデスクトップ上の[構成管理]を右クリックし、[SVNチェックアウト]メニューを選択

図8-1 構成管理作業フォルダを選択
図8-1 構成管理作業フォルダを選択(※クリックで拡大)

2..「リポジトリのURL」をリポジトリを作成した【C:\Documents and Settings\hide\デスクトップ\repo】に。 

「チェックアウトディレクトリ」に、作業フォルダの【C:\Documents and Settings\hide\デスクトップ\構成管理】を選択

図8-2 リポジトリと作業フォルダを選択 (※クリックで拡大)
図8-2 リポジトリと作業フォルダを選択 (※クリックで拡大)
※今回は登録したフォルダと作業フォルダを同一フォルダにしたため、実行時に確認ダイアログが表示されます。異なるフォルダにした場合は出ません。

 エクスプローラで閲覧したときに、アイコンが変わったと思います。これで、そのフォルダはSubversionで管理されたフォルダとなります。

図8-3 作業フォルダ設定完了(※クリックで拡大)
図8-3 作業フォルダ設定完了(※クリックで拡大)

 ちなみにフォルダには、リポジトリに入っている最新のファイルが格納されています。

Subversion事例集:あの日のファイルはどこにある?

 わたしたちは日々の仕事で、設計書やプログラムを作成しています。構成管理で陥りやすい事態と、Subversionによる解決事例を3つにまとめました。

【その1】提案した日ごとの企画書。同じようなファイルがいっぱい!

 構成管理ソフトを利用する前のファイルサーバは同じようなファイルで埋め尽くされていなかったでしょうか? フォルダ名やファイル名は、日付や連番などの番号と、さまざまです。

●バージョンを付ける

 実際どのようにファイルを更新していくかをやってみましょう。更新すると履歴を持つことになります。ファイルごとに履歴を表示することができます。このことをSubversionではリビジョンといいます。

図9 更新履歴の表示(※クリックで拡大)
図9 更新履歴の表示(※クリックで拡大)

 さっそくファイルを更新してみましょう。TortoiseSVNでは、ファイルを更新すると、対象ファイルのアイコンが変更され、エクスプローラ上で更新したファイルが分かるため大変便利です。

図10-1 更新前のファイルのアイコン(※クリックで拡大)
図10-1 更新前のファイルのアイコン(※クリックで拡大)
図10-2 更新後のファイルのアイコン(※クリックで拡大)
図10-2 更新後のファイルのアイコン(※クリックで拡大)

1.エクスプローラで【C:\Documents and Settings\hide\デスクトップ\構成管理】フォルダ内の【Subversionで簡単構成管理.txt】ファイルを右クリック

2.[TortoiseSVN]---[SVN コミット]メニュー

図11-1 更新するファイルをクリック(※クリックで拡大)
図11-1 更新するファイルをクリック(※クリックで拡大)
図11-2 更新するときにコメントを入力できる(※クリックで拡大)
図11-2 更新するときにコメントを入力できる(※クリックで拡大)

●差分が分かる

 変更ごとにファイルの変更差分を保存しているため、過去と現在のファイルの差分情報を素早く取得し、表示することができます。

図12-1 更新したファイルの履歴を表示する
図12-1 更新したファイルの履歴を表示する(※クリックで拡大)
図12-2 差分を閲覧したいリビジョンを選択する
図12-2 差分を閲覧したいリビジョンを選択する(※クリックで拡大)
図12-3 変更行が見える (※クリックで拡大)
図12-3 変更行が見える (※クリックで拡大)

●MS Officeのファイルの差分も分かる

 これが意外と便利です。

 設計書をお客さんに提出したのはいいですが、お客さんから親切心で「間違っていた所いろいろ直しておいたからっ!」といわれ、どこを直されたのかが分からず、困ったことはないでしょうか? 自分のファイルはすでに更新しているのに、自分のファイルとどこが違うのかを探さなくてはなりません。普通にやっていたら大変ですが、TortoiseSVNは、MS Officeの差分を表示することができます。

 方法はまず、お客さんのドキュメントをコミットします。次に、自分の修正中のドキュメントを作業フォルダに入れて、差分を確認します。差分が表示されたら、自分の修正中のドキュメントを直していきましょう。

図13 MS Officeの差分まで分かる
図13 MS Officeの差分まで分かる (※クリックで拡大)

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