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とにかく開発しまくれ! カヤック流「お薦めツール」6選特集:生き残れるITエンジニアの「仕事術」(3)(2/3 ページ)

1年で99個のWebアプリケーション制作を達成したカヤックの「BM11」(ブッコミイレブン)。日々休まず開発しているBM11メンバーが、「開発現場に役立つおすすめツール」を厳選して紹介する。

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●情報収集に時間を割かない「Plagger + OpenFastladder」

 日々技術が進化していくため、ITエンジニアにとって「情報収集」は欠かせないものでしょう。しかし、情報収集に時間をかけていると本業に影響が出てしまうかもしれません。「情報収集は時間をかけずに効率よく行いたい」というのは、誰しもが思うところ。

 そのために、RSSリーダーなどを利用して情報収集している方は多いかと思います。しかし、RSSリーダーに情報を一元化することはなかなか難しいものです。社内Webイントラにある情報、mixiなどのSNSサイト内の情報、RSSを配信していないWebサイトなど、RSSリーダーで読むことはできないWebサイトが数多くあります。


 RSSリーダーでは読むことができない情報も含む、つまり「普段チェックしているWebサイトすべて」を1つのRSSリーダーで読むことができたら、どんなに楽でしょうか? それを実現してくれるのがPlaggerOpenFastladderの組み合わせです。

 Plaggerは、Perlで書かれたRSS/Atomフィードアグリゲータです。すべての機能がプラグインとして実装されているところが特徴です。現在は非常に多くのプラグインが開発されていて、フィードだけでなくさまざまな種類のデータを読み込み、書き出すことが可能です。その性質から、Plaggerのことをany2anyフレームワークと呼ぶ人もいるほどです(rss2mail とか rss2html などをイメージしてみてください)。

 一方、OpenFastladderはlivedoorが開発しているWebベースのフィードリーダーFastladderのオープンソース版です。個人のPCにインストールして、誰でも自由に利用することができます。

 先ほど、Plaggerはさまざまな入出力に対応していると書きましたが、このFastladderのデータベースに情報を書き出すことにも対応しています(Store::Fastladderプラグイン)。つまり、PlaggerをFastladderのクローラーとして使うことが可能なのです。

 わたしは以下のような情報を、すべてこのPlagger+Fastladderの環境でチェックしています。

  • livedoor Readerに登録しているフィードの更新情報
  • ニュースサイトなどRSSを吐いていないが更新をチェックしたいWebサイトの更新情報
  • mixiなどSNSのニュースやマイミクの日記、新着メッセージなどの更新情報
  • 認証が必要なイントラ内のブログなどの更新情報

 これらすべてを1ページでチェックすることができます。普段チェックするWebサイトはここ1つで済むようになり、非常に効率的な情報収集が可能になります。

OpenFastladderの画面。mixiなどの情報も一括チェックが可能
OpenFastladderの画面。mixiなどの情報も一括チェックが可能(クリックすると拡大)

●コマンドラインでタスク管理「Hiveminder

○todo.pl

 わたしは、Hiveminderという海外のタスク管理ツールを愛用しています。このサービスが配布しているtodo.plというツールを使用すると、コマンドラインでHiveminderのタスク管理を行うことができます。

 HiveminderのWebサイトにアクセスすると、タスク管理以外にもさまざまな用途に応じて使用できるツールであることが分かります。 いろいろな方法でタスク管理ができて自分好みの方法を選べるところは、なかなかITエンジニア好みなのではないでしょうか。

 さて、わたしはこのtodo.plの“braindump” コマンドと “editdump” コマンドをよく使用します。

 todo.pl braindump

もしくは

 todo.pl bd

 とすると、まっさらなエディタが立ち上がります。そこに1行ずつに分けてどんどんタスクを書いていき、最後にエディタを閉じます。すると、書いた内容がHiveminderに登録されます。

 このbraindumpは頭の中にあるタスクを一気に書き出すことができるため、非常に効率的です。また、Syntaxに従えば同時にタスク期限やタグなど付加情報も設定してしまうことも可能です。

 期限などは自然な英文で表現できます。例えば、

 原稿を書く [due: next monday]

 と書いておくと、next mondayを自動的に認識して、次の月曜日を期限として登録してくれます。

 “editdump” コマンドはまっさらなエディタが立ち上がる代わりに、現在のタスクリストをエディタで開くコマンドです。既存のタスクを修正する場合に使います。

○指定期限まで現れないタスク

 タスク管理は、スムーズにタスクをこなすうえでなくてはならないものだと思っています。しかし、タスクが膨大すぎると、いまやるべきタスク以外のタスクにも目移りしてしまって、なかなか集中できないかもしれません。

 Hiveminderでは、いまやらなくてもいいタスクを隠すことができます。例えば「明日になったら表示」「来週になったら表示」という風に、指定期限までタスクを隠すということができますので、いまやるタスクのみに集中する環境を作ることができます。

 また先ほど挙げたbraindump機能の場合、

 [hide until: next monday]

 [hide: next monday]

 [starts: next monday]

 のいずれかの書き方をすると登録時にその情報も一緒に登録することができます。braindumpの書式の詳細は こちらを参照ください。

○Hiveminder.app

 タスクを処理するときにはHiveminder.appという専用アプリケーションを使っています。実際にはFluidというWebサイトをアプリケーションとしてパックできるツールを使って作成されたものです。

 Fluidアプリケーション化したものに、こちらで配布されているスクリプト群をインストールすると、簡易的ですがタスクのタイムトラッキングを行えるようになります。

Hiveminder.app で簡易タイムトラッキング
Hiveminder.app で簡易タイムトラッキング

 このアプリケーションを使用すると、一定時間ごとにいまやってるタスクをGrowl通知することができ、1つのタスクに集中することが可能になります。

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