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もう1つのハイパーバイザ実装「VMware ESXi」VMware vSphere 4徹底解剖(7)(1/4 ページ)

VMware vSphere 4では、従来型アーキテクチャを踏襲するVMware ESXと、新型アーキテクチャを採用するVMware ESXiの両方が提供されている。今回はESXiの位置付けと利用方法、従来型ESXとの違いなどについて紹介する。

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VMware ESXとVMware ESXi

 2007年12月、VMware ESX 3.5の出荷開始と同時にVMware ESX 3i version 3.5と呼ばれる製品の出荷が開始された。その後名称がVMware ESXiに変更され、2009年に出荷開始となったVMware vSphere 4においても、従来型のVMware ESXと新型アーキテクチャのVMware ESXiの両方が提供されている。

 ESXiとは何かという説明をする前に、まずは従来型ESXのアーキテクチャをおさらいしておこう。従来型ESX(以下Classic ESXと表記)は仮想化そのものを行う「VMkernel」と呼ばれる領域と、管理機構を提供する「サービスコンソール」と呼ばれる領域からなる。

Classic ESXのアーキテクチャ
図1 Classic ESXのアーキテクチャ

 サービスコンソールはLinuxをベースに実装されている。ESXのインストール時にIPアドレスを設定するが、これはこのサービスコンソールに接続される仮想NIC(vswifと呼ばれる)に割り当てるIPアドレスを設定している。

 サービスコンソール上ではいくつかの管理用デーモンが動作している。vCenter ServerやvSphere Clientはそれらの管理用デーモンを介してESXを、つまりVMkernelをコントロールしている。

 これに対してESXiにはサービスコンソールが存在しない。これまでサービスコンソール上で担っていたさまざまな管理インターフェイスをVMkernel側に移行し、サービスコンソールそのものを取り除くことに成功している。

ESXiのアーキテクチャ
図2 ESXiのアーキテクチャ

 とはいえ、ESXiを利用したとしても特に何か機能が限定されるということはない。Classic ESX利用時と同様に、vSphere 4で提供されるさまざまな機能はすべてESXiにおいても利用可能である。

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