頑張ったのは麻雀だけ。自分には長所なんてありません:理系学生のための「就活」お悩み相談室(10)(1/2 ページ)
いよいよ就職活動が本格化する。面接や自己分析などがうまくいかなくて、悩む場面も多くなるだろう。学生相談を担当するカウンセラーが、就活生の悩みに答える。
「就活のお悩み」総まとめ
本連載ではこれまで、下記のような就職活動にまつわる悩みについて、考え方を紹介してきました。
- 自分の長所が分からない
- 面接で極度に緊張して、何もいえなくなってしまう
- 「お祈り」メールが来ると、激しく落ち込む
- 過去に否定された経験を思い出して、自信が持てない
- 内定してから、この選択で本当に良かったのかと悩み、心から喜べない
誰もが就職活動中、一度は感じる悩みばかりだったのではないでしょうか。
本連載では、学生の悩みに対して「あなたが否定的に感じている体験は、肯定的な体験に変えられる」ことを繰り返し、お伝えしてきました。今回は、就職活動にまつわる悩み相談の「総まとめ」を行います。これまでわたしが会った学生の例を踏まえつつ、カウンセラーとしてのアドバイスを紹介します。
「自分には長所なんてありません」
就職活動中の悩みを克服していくポイントは、下記のようにまとめられます。
- 普段の日常生活を思い浮かべ、自分の長所や個性を捉える
- 否定的体験は、肯定的体験に変えられるということに気付く
- 過去の体験からくる否定的な自己イメージは、変えられることに気付く
- 自分の本質をしっかり捉え、表面的でない自己分析に到達する
今回は、「自分の特徴や長所をどう見つけ出し、表現するか」について、おさらいしてみましょう。
就職活動で「自分の長所を挙げてください」といわれると、ありきたりな答えになりがちです。特に、正確性を重んじる傾向にある理系学生は、下記のような傾向にあるようです。
自己分析のフレーズを記憶して同じことを繰り返しいう
↓
違和感を覚えて恥ずかしく感じる
↓
自己アピールが消極的になってしまう
さて、「長所」といわれたとき、自分の肯定的な面、自分のいいところばかりに注目していませんか。いいところを必死で探して「ない! ない!」と慌てている学生によくお会いします。ですが、急に自分の長所を探そうと思ってもうまくいきません。なぜなら、あなたの長所は、日常生活の中に“原石”のままでごろごろ転がっているからです。
「個性的で相手を納得させるものではなくては……」と自己アピールをかたく考えず、まっすぐに自分を見つめることから始めましょう。
まず、あなたの生活の様子を思い返してください。以下の点で思い当たることがありますか。
- 毎日あるいは長年、淡々と続けていること
- 人が「つらい」といっているのに、あまり苦痛でないこと
- 生活の中で、ちょっとした工夫をするのが楽しみになっていること
これらに当てはまったものを、思い切ってあなたの「1つの才能」と考えてみるのです。
その才能で、何か少しでも人や社会の役に立ちそうなことがあるとすれば、どんなことでしょうか。考えてみてください。
最後に、「自分はどんな人間である」といえるか、結論づけてみましょう。
自分は、【 】というような人間かもしれない。
わたしが出会った学生の具体例を紹介します。
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