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【Excel】共有を設定して複数ユーザーでブックを編集・更新する(ローカル編)Tech TIPS(2/2 ページ)

共同作業時など、複数のユーザーで同時にExcelブックを開いて編集したいことがある。しかし共有フォルダにあるExcelブックを誰かが開いていると、他のユーザーは書き換えができない。そこで「共有ブック」を利用すると、複数のユーザーで同時にExcelブックを編集できるようになる。

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共有中のExcelブックを複数のユーザーで編集する

 共有中のExcelブックを編集して保存したとき、次のメッセージが表示されることがある。

他のユーザーが編集したことを表すメッセージ
他のユーザーが編集したことを表すメッセージ

 これは、自分がExcelブックを保存するまでの間に、他のユーザーが同じExcelブックの内容を変更して保存したことを表している。ただ、自分とそのユーザーの変更個所は異なっており、この時点で自分の変更も他のユーザーの変更もExcelブックに保存されている。

 他のユーザーによって変更された個所には、その旨のメモが挿入され、色の付いた枠線で強調表示される。そこにマウスポインターを乗せると変更したユーザーやその内容/日時などがポップアップで表示される。

他のユーザーによって変更された個所
他のユーザーによって変更された個所

 一方、自分が変更した個所を他のユーザーも変更して保存していた(変更が競合している)場合は、「競合の解決」ダイアログが表示され、どの変更を保存するか選択できる。

自分の変更と他のユーザーの変更が競合しているときに現れるダイアログ
自分の変更と他のユーザーの変更が競合しているときに現れるダイアログ

共有しているExcelブックの変更の履歴を確認する

 共有中のExcelブックの変更個所が色の付いた枠線で強調表示されるのは、デフォルトでは前回Excelブックを保存してから変更した個所だけに限られる。

 それより前にさかのぼって変更個所を確認するには、まずリボンの[校閲]−[変更]−[変更履歴の記録]をクリックして表示されるメニューから[変更箇所の表示]を選ぶ。すると「変更箇所の表示」ダイアログが表示されるので、「強調表示する変更箇所の指定」からすべてチェックを外して「オフ」にし、[変更箇所を画面に表示する]にチェックを入れて「オン」にしてから[OK]ボタンをクリックする。

変更個所を検索して強調表示する
変更個所を検索して強調表示する

 すると、変更個所に色の付いた枠線が表示されるはずだ。

 変更個所をリストアップして一覧表にすることも可能だ。それには、上記ダイアログで[新しいシートに変更箇所一覧を作成する]にチェックを入れて「オン」にして[OK]ボタンをクリックする。すると、次のように新規シートが作成されて変更履歴一覧が記入される。

 

[A]

作成された変更履歴一覧の例
作成された変更履歴一覧の例

共有を解除して通常のExcelブックに戻す

 例えば共同で作成したExcelブックをどこかへ提出したりする際には、履歴情報や共有設定は不要なので、共有を止めて通常のExcelブックに戻した方がよい。

 それにはまず、他のユーザーが対象のExcelブックを保存して作業を終わらせていることを確認する。次にリボンの[校閲]タブの[保護]グループまたは[変更]グループにある[ブックの共有を解除]ボタンをクリックする。

 これらのボタンがリボンに見当たらない場合は、[ブックの共有]ボタンをクリックして表示されるダイアログで、[複数のユーザーによる同時編集と、ブックの結合を許可する]または[新しい共同編集機能ではなく、以前の共有ブック機能を使用します]のチェックを外して「オフ」にする。

共有を解除して通常のExcelブックに戻す(1/2)
共有を解除して通常のExcelブックに戻す(1/2)
共有を解除して通常のExcelブックに戻す(2/2)
共有を解除して通常のExcelブックに戻す(2/2)

 これで過去の変更履歴が破棄され、最新の内容だけでExcelブックが保存され、共有が解除される。

 共有中のExcelブックは残したまま通常のExcelブックを用意したい場合は、共有中のExcelブックのコピーを作成して共有を止めて通常版とし、元のExcelブックは引き続き共有すればよいだろう。

共有すると禁止されてしまう操作がある

 共有ブック機能で注意が必要なのは、新規作成/挿入/削除あるいは変更といった操作に制限があることだ。例えば次のような操作ができなくなる。

  • セル範囲の挿入/削除/結合/分割
  • ワークシートの削除
  • グラフの作成/変更
  • ハイパーリングや図などのオブジェクトの挿入/変更
  • マクロの作成/変更/表示/割り当て
  • XMLデータの各種操作

 詳細はExcelのヘルプページ「共有ブック機能について」にある「サポートされていない機能」を参照していただきたい。

■更新履歴

【2021/08/03】画面『共有ブック関連のコマンドボタンをリボンの[校閲]タブに追加する(2/3)』のスクリーンショットが、同(3/3)と重複していました。お詫びして訂正いたします。

【2021/02/04】Excel 2016とMicrosoft 365のExcelに対応しました。

【2013/12/23】Excel 2013での動作を確認し、その情報を反映しました。

【2011/10/14】初版公開(対象はExcel 2007/Excel 2010)。


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