ECサイト運営の課題、応答速度を「3倍速くする」ハードウェアアプライアンス
Exalogicをベースに、ECサイト運用向けにチューニングしたシステムが登場した。応答速度がビジネスのキモになるシステムを高速化できるという。
日本オラクルは2013年1月7日、ECサイト向けのシステムとしてExalogicをベースとしたシステム「Oracle ATG on Exalogic」の提供を開始した。
Oracle ATG on Exalogicは、オラクルのECサイト構築のためのパッケージ製品「Oracle ATG Web Commerce」を「Oracle Exalogic Elastic Cloud X3-2 (以下、Oracle Exalogic)」に乗せ、事前検証済みの状態で提供するもの。
Oracle Exalogicは「OracleExadata」と密に連携しており、同社「Oracle Database」および「Oracle Real Application Clusters」の性能を高めるようチューニングされたハードウェアアプライアンス製品。
ECサイトのシステムでは、Webサイトの応答速度によって収益が大きく左右される傾向がある。特にセールなどの特別なイベントが発生した際には、アクセスが集中し、レスポンスが滞ることは顧客の離脱につながり、機会損失となる。応答速度を高めるためには、特にデータ読み込みを高速かつ安定的に行う必要性が高い。
日本オラクルでは、Oracle ATG on Exalogicの導入によって「アプリケーションへの要求に対する応答時間を3分の1に短縮し、処理性能も3倍に拡大」(広報発表、オラクル調べによる)できるとしている。
Oracle ATG on Exalogicでは、複数のWebサイトを統合する機能も持つ。これにより、複数ブランドや製品ごとのシステムが統合でき、また、キャンペーンのような一時的なWebサイトの追加も容易になるという。価格は最小構成で約1億円からとなっており、詳細な金額は個別に見積もるとしている。
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