米Amazon Web Services(AWS)は2月1日、Amazon Elastic Compute Cloud(EC2)の第2世代(M3)インスタンスが東京を含む全リージョンで利用可能になったと発表した。併せてEC2のオンデマンド料金およびAWSリージョン間のデータ転送料金の値下げに踏み切った。
EC2は2012年11月に、第2世代に当たる「M3エクストララージ」と「M3ダブルエクストララージ」の2つのインスタンスタイプを米国東部(北バージニア)リージョンで提供開始。今回、アジアパシフィック(東京)を含む全リージョンで同インスタンスが起動できるようになった。
M3は第1世代のM1に比べて50%高いCPU性能を備え、全インスタンスが64ビットでメディアエンコーディング、バッチ処理、キャッシング、Web配信などのアプリケーションに最適化されている。
一方、Linuxが稼働するEC2のオンデマンド料金は、M1、M2、M3およびC1の全メンバーを対象に、2013年2月1日から平均10〜20%の値下げを実施する。東京リージョンの値下げ幅はM1が4.3%、M2が2.5%、C1は2.6%。
リージョン間データ転送料は、同日から26〜83%値下げする。リージョンに入ってくるデータ転送は既に無料となっており、今回の値下げは特定リージョンから別のリージョンへ出ていくデータが対象となる。東京リージョンはGバイト当たり0.20ドルから0.09ドルへと55%の値下げとなる。
新料金はEC2インスタンス、S3バケット、Glacierのボールトから外に出るデータに適用され、CloudFrontのオリジンフェッチも対象となる。
AWSでは、これによりS3に保存された静的なデータやEC2から来る動的なデータと一緒にCloudFrontを使った時のコストが下がると説明、同社のサービスを組み合わせて使うメリットを強調している。
値下げは次回の請求から自動的に反映される。
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