早くて簡単! ADTちょい足しEclipseで開発環境構築:Androidアプリちょい足し開発レシピ(1)(2/2 ページ)
AndroidアプリにさまざまなWebサービスやライブラリを「ちょい足し」することで魅力的なアプリに大変身させる方法を紹介する連載。初回は、Androidアプリ開発ツール「ADT(Android Developer Tools)」のインストール方法を紹介。「AVD(Android Virtual Device)」でAndroid爆速エミュレータも作成して、「Hello World!」します。
ADT Bundleを使って「Hello world!」してみよう
ここまでで、Androidアプリの開発環境の構築とAndroidエミュレータの構築ができました。後はAndroidアプリを開発していくだけです。ということで、最も単純なAndroidアプリをADT Bundleで作り、エミュレータ上で実行してみたいと思います。
Androidアプリケーションプロジェクトを新規作成する
まずはAndroidアプリケーションプロジェクトを作成しましょう。メニューの[File]→[New]の中から「Android Application Project」を選択します。すると[New Android Application]ウィンドウが表示され、Androidアプリケーションプロジェクト作成ウィザードが開始されます。はじめに表示される画面はアプリ名やアプリが対象とするSDKバージョン(Android OSバージョン)などの設定です。
それぞれ次のような設定項目があります。
項目名 | 概要 |
---|---|
Application Name | アプリケーション名。ホーム画面で表示される名前になる |
Project Name | Androidアプリケーションプロジェクト名 |
Package Name | パッケージ名。Androidアプリケーションを区別するために使われる |
Minimum Required SDK | Androidアプリケーションが動作する最小SDKバージョン |
Target SDK | AndroidアプリケーションがターゲットとするSDKバージョン |
Compile With | Androidアプリケーションをコンパイルするときに使用するSDKバージョン |
Theme | Androidアプリケーションで使うテーマ |
設定が完了したら[Next]ボタンをクリックします。すると、次にプロジェクトの設定画面が表示されます。ここではAndroidアプリケーションプロジェクトの詳細設定を行います。
それぞれ次のような設定項目があります。
項目名 | 概要 |
---|---|
Create custom launcher icon | このウィザードでカスタムランチャーアイコンを作るかどうか設定 |
Create activity | このウィザードでActivityを作るかどうか設定 |
Mark this project as a library | ライブラリプロジェクトにするかどうか設定 |
Create project in Workspace | プロジェクトを作成する場所を設定 |
Add project to working sets | プロジェクトを追加するWorking Setを設定 |
[Create activity]を有効にした状態で[Next]ボタンをクリックすると、Activity作成画面が表示されます。ここではいくつかのテンプレートからActivityを作ることができます。今回は「Blank Activity」を選択します。
[Next]ボタンをクリックすると、Activityの詳細設定画面が表示されます。ここではActivityの名前やナビゲーションのタイプなどを設定します。
それぞれ次のような設定項目があります。
項目名 | 概要 |
---|---|
Activity Name | Activityの名前 |
Layout Name | Activityのレイアウトファイルの名前 |
Navigation Type | ナビゲーションタイプ。最小SDKバージョンが11以上の場合に設定できる |
[Finish]ボタンをクリックするとAndroidアプリケーションプロジェクトの新規作成が完了します。アプリケーションが動作する状態でプロジェクトが新規作成されます。
エミュレータ上でアプリを実行する
新規作成したAndroidアプリケーションをエミュレータ上で実行してみましょう。エミュレータは先ほど作成したAVDを使います。プロジェクトを選択した状態でデバッグボタンをクリックします。すると、デバッグ設定画面が表示されるので「Android Application」を選択して[OK]ボタンをクリックします。
Androidアプリケーションのビルドが実行され、エミュレータ上でアプリケーションが実行されると思います。
次回以降、Androidアプリ開発にちょい足し
「Androidアプリちょい足し開発レシピ」の第1回目の今回は、Androidアプリ開発環境の準備として、ADT Bundleのインストール手順と最新バージョンにおける「Hello world!」までを紹介しました。
次回以降、Androidアプリを本格的に作成していきたいと思います。
著者プロフィール
諏訪悠紀
クラスメソッド株式会社に勤務するAndroidプログラマです。UI・UXデザインもとても興味があり、業務で担当することもあります。最近ではObjective-Cも触り始めました。
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