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Windows AzureのIaaS、非マイクロソフトユーザーにとっての魅力は?Amazon EC2に価格で負けないことを強調

マイクロソフトがWindows Azureで、これまでプレビューとして提供してきたIaaSを、「Windows Azure Infrastructure Services」という名称で正式提供開始した(日本時間4月16日)。非マイクロソフト製品ユーザーがAmazon Web Services(AWS)でなくWindows Azureを選択することはあり得るのだろうか。

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 マイクロソフトがWindows Azureで、これまでプレビューとして提供してきたIaaSを、「Windows Azure Infrastructure Services」という名称で正式提供開始した(日本時間4月16日)。非マイクロソフト製品ユーザーがAmazon Web Services(AWS)でなくWindows Azureを選択することはあり得るのだろうか。

 今回のIaaS正式提供におけるマイクロソフトのメインメッセージは「the power of “And”」。つまり企業・組織内で動くソフトウェアやOffice 365のようなSaaSも含めて、同社の製品・サービスを、ニーズに応じて緊密に連携させられるところに力が生まれる、というもの。

 一方で、コンピュートサービスの価格に関しては、IaaSのプライスリーダーであるAmazon EC2と同一か、これを下回る設定を維持していくと宣言している。

 これは、留保なくAWSと真正面から対決していくという意図にしか受け取れない。では、2つのサービスが同一の価格だという前提を置いた場合、マイクロソフトの製品やサービスを使っていない、あるいは使うつもりのないユーザーが、AWSではなくWindows Azure Infrastructure Servicesを積極的に選択する理由はどこにあるか。4月17日に日本マイクロソフトが都内で行った説明会で、これを日本マイクロソフト サーバープラットフォームビジネス本部 クラウドプラットフォーム製品部 部長 吉川顕太郎氏に質問してみた。吉川氏は次のように答えている。

 逆に言えば、マイクロソフトのテクノロジと組み合わせて使えるのが大きなメリット。.NetとPHPを組み合わせたいといったときに便利だ。仮想マシンイメージのカタログは、WordPress搭載のLinuxなど、オープンソース・コミュニティで登録されたイメージをインポートする機能を持っている。具体的には、オープンソース・コミュニティと連携する(マイクロソフトの子会社)Microsoft Open TechnologiesのサイトVM Depotに登録されたイメージが、自動的にWindows Azureで利用できる。AWSでいえばAMIに当たるのかもしれないが、こうした形で、マイクロソフトの製品やテクノロジを使っていない人でも、Windows Azureを魅力的だと思ってもらえるような機能を提供している。また、「HDInsight」はHadoopを提供するサービスであり、マイクロソフト製品と関係なくそのまま使える。

―― しかし、AWSではHadoopのようなサービスをすでに展開している。その意味では同じではないか。

 同じだが、SQLServerや、Windows Azureの他のサービスとの連係など、他社にないものと組み合わせられる。クラウドサービスが持っている機能と顧客がやりたいことと合致するかがポイントだが、弊社でしかできないことがたくさんあると思う。


図の上位に位置するアプリケーションサービスが差別化の源泉だという

―― それは、例えばAWS上でSQL Serverを使っているようなユーザーを獲得していきたいということなのか。

 それは双方にいえることだと思う。弊社はWindowsユーザーにもLinuxユーザーにも使ってもらいたいが、競合他社もそう考えていると思う。ユーザーやパートナーにとってどちらが魅力的かということにつきると思う。

 価格に関しては、あまり差別化ができないサービスについては、ほとんど同じにしようという考え方。上位のサービス、アプリケーション、コンポーネントの出来のよさや価格で選択されると思う。現在の機能強化のポイントは、モバイルサービスやメディアサービスなどの上位レイヤに注力し、アプリケーションとして早く提供できるような環境を提供すること。コンピューティング、データベース、ネットワークはあまり差がつかないが、その上位で機能強化を進め、より多くの顧客に魅力的だと思ってもらいたい。それが、弊社の製品やテクノロジを使ったことがない技術者にも響いてもらえればと思っている。そのために、こうした上位サービスでJava、Python、Node.jsなどからアクセスできるAPIを実装している。

 また、サーバープラットフォームビジネス本部 クラウドプラットフォーム製品部エグゼクティブプロダクトマネージャーの鈴木祐巳氏は、グラフィカル管理コンソールの操作性が高く、SSH/telnet接続も容易であるなど、ITに詳しくない人はもちろん、詳しい人でも面倒に感じることのない管理インターフェイスは、重要な差別化ポイントだと話している。

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