Outlook Express → Windows Liveメール2012移行ガイド:XP→Windows 7/8/8.1移行支援(3/3 ページ)
Windows XP上のOutlook ExpressからWindows 7/8/8.1上のWindows Liveメール2012へ、アドレス帳やメッセージなどのデータを移行する方法を解説する。データを失わずに移行させる手順とは?
Step 3:データの移行方法(USBメモリを使ってデータを移行)
Windows 7/8/8.1にWindows Liveメールをセットアップしたら、データのインポート作業を行う。Windows Liveメール2012のユーザーインターフェイスは、Office 2007/2010/2013などと同様のリボンインターフェイスを採用しているため、Outlook ExpressやWindowsメールから大きく変わっているので操作には注意が必要だ(リボンの操作については右上の関連記事が参考になるかもしれない)。
●Windows Liveメールにメールメッセージをインポートする
メールメッセージは以下の手順でインポートする。
- 先にコピーしておいたOutlook Expressのメッセージデータを、ローカルハードディスクにコピーする。これは、インポート元を指定する時点のダイアログでローカルドライブしか表示されない場合があるためだ。
- Windows Liveメールを起動する(アカウント追加のダイアログが表示されたら[キャンセル]ボタンをクリックする)。リボンの左上にある▼マークの付いたボタン(Windows 7)または[ファイル]ボタン(Windows 8/8.1)をクリックし、表示されるメニューから[メッセージのインポート]を選択する。
- 続いて表示されるダイアログで、インポートするメールメッセージの形式を選択する。[Microsoft Outlook Express 6]を選択して、[次へ]ボタンをクリックする。
- 続いて表示されるダイアログで、メールメッセージの保存場所を指定する。ここで[参照]ボタンをクリックして、「1」でコピーしておいたメッセージデータのフォルダー(*.dbxファイルを保存したフォルダー)を指定する。Windows転送ツールを使用して転送を行っていたときには、自動的にメッセージデータの所在を調べて提示してくるので、そのまま[次へ]ボタンをクリックして続行すればよい。
- 続いて表示されるダイアログで、インポートする対象を指定する。デフォルトでは全てのフォルダー(メールクライアントで使用するフォルダーのこと)が対象になるが、[選択されたフォルダー]を使った個別指定も可能だ。
- [次へ]ボタンをクリックするとインポートを開始する。完了後に最終画面が表示されるので、[完了]ボタンをクリックする。
インポートするメッセージデータの場所を指定する
Windows Liveメールのインポート機能を使うと、Outlook Expressのメッセージデータからメールメッセージをインポートできる。
(1)このファイルメニューボタンをクリックして表示されるメニューから[メッセージのインポート]を選ぶと、(2)が表示される。
(2)インポート元のパスが表示される欄。すでにWindows転送ツールでデータを移行していた場合、自動的にデータを検索して提示してくれる。
(3)手作業で移行する場合、インポート元のパスを指定するために[参照]ボタンをクリックする。
(3)続いて表示されるダイアログで、インポート元のパスを選択する。ただし、ローカルハードディスクしか選択できない場合があるので、事前にインポート対象のデータをローカルハードディスクにコピーしておく。
こうしてインポートしたメッセージは、Windows Liveメールの画面左側にあるフォルダー一覧のうち、[保存フォルダー]−[インポートされたフォルダー]以下に現れる。そのままでもよいし、インポートした後で別のフォルダーにメッセージを移動してもよい。
●Windows Liveメールにアドレス帳をインポートする
アドレス帳については、「*.wab」形式のファイルからインポートできるようになっている。手順は以下の通りだ。
- Windows Liveメールでウィンドウ左下にあるリストから[アドレス帳]を選択する。
- リボンから[インポート]−[Windows アドレス帳 (.WAB)]を選択する。
- 続いて表示されるダイアログで、Windows XP環境からコピーしておいた「*.wab」ファイルを指定して[開く]ボタンをクリックする。これでアドレス帳のインポートが完了する。
アドレス帳のインポート
Windows Liveメールでアドレス帳を呼び出すと、Outlook Expressで使用していた「*.wab」形式のアドレス帳からデータをインポートできる。
(1)まず、このリストから[アドレス帳]を選択する。
(2)リボンから[インポート]−[Windows アドレス帳 (.WAB)]を選択する。
(3)このダイアログでインポート元の「*.wab」ファイルを指定する。
●Windows Liveメールにアカウント設定をインポートする
最後にアカウント設定だが、これは以下の手順でインポートできる。
- Windows Liveメールで、リボンの左上にある▼マークの付いたボタン(Windows 7)または[ファイル]ボタン(Windows 8/8.1)をクリックし、[オプション]−[電子メール アカウント]を選択する。
- 表示される[アカウント]ダイアログで、右側に並んでいるボタンの中から[インポート]をクリックする。
- 続いて表示されるダイアログで、保存しておいた「*.iaf」ファイルを指定して[開く]をクリックする。これでアカウント設定のインポートが完了する。
【コラム】Windows転送ツールを使用する場合は作業手順に注意
Windows転送ツールを使用する場合には、操作手順に注意する必要がある。
Windows Liveメールは、Windows転送ツールが移行してきたOutlook ExpressやWindowsメールのデータがあれば、それを初回起動時に自動的にインポートする。ただし、この動作は初回起動時にしか行わないため、転送作業より前にWindows Liveメールを実行してしまうと自動インポートが行われない。
そこで、自動インポートを前提にした場合の作業手順は、以下のようになる。
- Windows 7/Windows 8のセットアップ
- Windows転送ツールを実行して、データと設定をWindows 7/Windows 8に転送
- Windows Liveメールのダウンロードとセットアップ
- Windows Liveメールを実行して設定とデータをインポート
ただし、操作手順を誤って自動インポートを行えなかった場合でも、前述の手順で手動インポートができるため、データや設定に関する情報が失われることはない。
Windows VistaのWindowsメールから、Windows 7のWindows Liveメールへの移行(インプレースアップグレードの場合)
Windows Vistaはメールクライアントとして、Windowsメールを標準装備している。そのWindows VistaにWindows 7を上書きセットアップ(インプレースアップグレード)した場合、それまで使用していたWindowsメールは使用できなくなり、メールメッセージ、アドレス帳、アカウント設定の情報だけが残った形になる。
そこで、前述の手順でWindows Liveメールをセットアップする。セットアップが完了して、最初にWindows Liveメールを起動する際に、メールメッセージ、アドレス帳、アカウント設定の情報が自動的にインポートされ、引き継がれる。そのため、特に何か移行作業を行う必要はなく、余分な手間はほとんど掛からない。
このように、移行先となるWindows Liveメールの側でインポート機能を整備しているため、移行作業そのものは難しくない。むしろ、移行対象になるデータを拾い出す作業の方が勘所になるだろう。
また、使用するコンピューターの変更、あるいはハードディスクの換装を伴う場合には、外部ストレージにデータを複製する必要があるため、どこにどのファイルをコピーしたのかを把握しておかないと、移行対象になるデータをなくしてしまう可能性がある。ファイルのコピーや削除に際しての「うっかりミス」には注意したい。
■更新履歴
【2014/04/28】Windows 8.1に関する記述を追加しました。
【2014/04/11】Windows Essentialsソフトウェアのダウンロードページ画像とダウンロード手順を修正しました。
【2013/05/08】Windows Liveメール2012に合わせて全面的に内容を更新しました。またWindows 8に関する記述を追加しました。
【2011/12/19】Windows Liveメール2011に合わせて全面的に内容を更新しました。
【2009/11/04】Windows Liveメール2009向けの記事を公開しました。
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