HTML5技術者の能力を測る「HTML5プロフェッショナル認定試験」、2014年スタート:日本発の資格試験を世界へ
エルピーアイジャパン(LPI-Japan)は12月3日、2014年1月1日より「HTML5プロフェッショナル認定試験」の配信を開始すると発表した。
HTML5技術者の能力を中立的に測る基準を作りたかった
「Steave JobsはITからクリエイティブに、映画監督のJames CameronはクリエイティブからITに進出し、ITとクリティティブが融合する時代になった」LPI-Japan理事長 成井弦氏
HTML5は次世代のWeb標準プラットフォームとして注目されており、今後はHTML5で記述されたゲームや、モバイルアプリケーションが急速に普及すると予想される。しかし今までは、HTML5を扱う能力を測る基準がなく、技術力をアピールしたい技術者、評価したい企業、双方にとって問題だった。
そこで登場したのが、HTML5技術者のデザイン、設計、構築に関する体系だった知識とスキルを、中立的な立場で認定する本試験だ。試験プログラムは、HTML5活用を推進する企業やHTML5コミュニティの協力を得て、オープンコミュニティの枠組みで開発されたという。
試験は、静的なWebコンテンツをデザイン・作成するスキルを測る「レベル1(2014年1月1日リリース)」と、Webアプリケーションや動的Webコンテンツの開発・設計スキルを測る「レベル2(2014年後半リリース予定)」の2つのレベルで構成される。受験料は各1万5000円(税別)、試験はCBT(コンピュータベーストテスティング)方式で行なわれ、合否はその場で判明する。将来的には、Game DevelopmentやWebGLなど、分野ごとのより深い知識とスキルを認定する「レベル3」も構想しているという(2013年12月現在、具体的な内容やリリース時期は未定)。
証明されるスキルレベル
認定により証明されるスキルレベルは以下の通り。
HTML5プロフェッショナル認定資格 レベル1(Markup Professional)
- HTML5を使った静的コンテンツを作成できる
- ユーザビリティ・ビジビリティの高いWebコンテンツを設計・作成できる
- スマートフォンや車載コンテンツなど、さまざまなデバイスに対応したコンテンツ作成ができる
HTML5プロフェッショナル認定資格 レベル2(Application Development Professional)
- 動的に動作させて高いユーザビリティを実現するリッチインターフェースアプリケーションを作成できる
- マルチデバイスに対応し高パフォーマンスで動作する動的コンテンツを作成できる
- システム間連携を行いリアルタイムな情報を提供するアプリケーションを作成できる
採用や企業内査定の場で、認定者がどのように評価されるのかが、今後の本試験普及のカギになるのではないだろうか。そのためには、企業側での本試験の評価や認定者の受け入れ態勢の整備なども同時に進める必要があるのではないか、と筆者は考える。
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