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2013年のOpenStackまとめ/OpenStackコンポーネント「Swift」とはたまおきのOpenStackウォッチ(2014年1月版)(1/2 ページ)

OpenStackへの業界の期待を裏付ける動きが多数あった2013年。その中でも注目すべき3つのトピックを振り返って現状を整理しておきましょう。後半では、オブジェクトストレージ部分のコンポーネントであるSwiftについて解説します。

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 日本仮想化技術のたまおきです。

 新年明けましておめでとうございます。今年1年がOpenStackにとっても、OpenStackビジネスに関わる皆さまにとっても、エキサイティングな1年になることを期待しております。

 「たまおきのクラウドウォッチ」の連載が始まって5回を数えました。約半年間の連載を振り返り、3つのニュースをピックアップしてみます。

 1つめはOpenStackの商用ディストリビューションについてのお話です。Red Hat、Ubuntu、SUSEといったLinuxの3大ディストリビューションからOpenStackのディストリビューションとサポートサービスの提供が始まりました。最近ではHPやデルのような、ハードウェアベンダーへのOEM提供の発表が相次ぎました。


 パブリッククラウドを使用するという選択肢はもちろんあるものの、ハードウェアを購入してクラウド環境を構築したいと考えるユーザーはたくさん存在します。ハードウェアからOpenStack環境までを含めた「ワンストップサービス」はそのような皆さんにとって選択肢の幅を広げるものです。

 2つ目はOpenStackコミュニティの拡大についてのお話です。下記の表はOpenStackに関わる開発者の増加を示すものです。

 OSSプロジェクト検索サイトohloh.netの集計値でOpenStackへのコントリビューターの数とソースコードの修正回数を表示してます。コントリビューターの数とソースコードの修正回数はとても多く、もっとも活発なオープンソースコミュニティの1つと数えられます。

 Red HatやIBM、HPといったOpenStack Foundationに参加する企業が数百人単位でコントリビューターを派遣している現状があります。

 米国求職サイトengineerjobs.comでの2013年12月19日現在の求職件数が下の表です。3カ月前のOpenStackの求人件数が500だったことを考えると、米国内でのOpenStackを活用したプロジェクトが加速度的に増えてきていることが分かります。

 2013年11月に日立製作所がOpenStack Foundationにゴールドメンバーで参画し、12月にはOracle社がコーポレートスポンサーとして参画しました。Salesforce.comがOpenStack Foundationに参画するという憶測記事もあるようです。


 3つ目はOpenStackの環境構築についてです。2013年の秋ごろからOpenStackについての引き合いが多くなりました。OpenStackをより深く理解するために、OpenStackの環境構築を実施してみるといいでしょう。環境構築の際、下記の構築ガイドがとても参考になります。Red Hat OpenStack 3.0環境構築ガイドはIBMが、Ubuntu 12.04 LTS OpenStack構築手順書は日本仮想化技術が作成しております。環境構築のノウハウを資料の中に反映しておりますので、環境構築時のトラブルを少なくすることができます。

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