グーグルが「IBM POWER8」搭載サーバーのマザーボードを披露
グーグルが持つソフトウェアスタックの移植は思ったよりも簡単だった――米グーグルがPOWER8搭載サーバーを披露。グーグル、カノニカルとIBMおよびハードウェアメーカーによる、POWERプロセッサーを軸にしたサーバービジネスの展開が進む。
米グーグルは、IBMの新プロセッサ「POWER8」を搭載した同社サーバーのマザーボードの写真を公開した。
グーグルのゴードン・マッキーン(Gordon MacKean)氏によると、マザーボードは米ラスベガスで開かれたカンファレンス「IBM Impact 2014」のOpenPOWERブースで披露したものだ。
「われわれは常に最高品質のサービス提供を目指しており、グーグルのソフトウェアスタックをPOWERに移植するためにこのサーバーを構築した」とマッキーン氏は説明。POWER8がリトルエンディアンをサポートしているおかげでこの作業は思ったより簡単だったとしている。
グーグルやIBMは、POWERアーキテクチャを使ったオープンエコシステムの構築を目指す業界団体「OpenPOWER Foundation」を設立しており、マッキーン氏はその代表を務める(関連記事)。
同団体は2014年4月23日にサンフランシスコで開いたOpen Innovationサミットで、POWER8をベースとするシステムデザイン実現の第一歩として、初のホワイトボックスサーバーの詳細に関するプレゼンを実施。サーバー製品の設計・開発および製造を行う企業であるTYANによるリファレンスアーキテクチャや、IBMとグーグル、カノニカルが開発したファームウェアやOSを紹介していた。
このホワイトシステムのOpenPOWER Softwareスタックはハイブリッド環境への導入のしやすさを念頭に設計され、IBMではこのOpenPOWERハードウェアとソフトウェアスタックを活用したシステムを年内に導入予定だという。
大規模ユーザー企業によるサーバーアーキテクチャの提案として先行するものには、x86サーバーを軸にした米フェイスブックやマイクロソフトが参加する「Open Compute Project」が挙げられる(が、こちらはサーバーアーキテクチャだけでなくサーバーラックの設計などを含むデータセンター全体のアーキテクチャの仕様を公開している。
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