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Oracle Databaseをこれから導入。11gにするか? それとも12cか? データベースクラウド構築時のバージョン選定の指針Oracle DatabaseでDBaaS構築! 知っておきたい大切なポイント(2/4 ページ)

近年、将来も見据えたデータベースクラウド(DBaaS)の導入を検討する企業が増えているが、その際には十分にご検討いただきたいことがある。その1つがOracle Databaseのバージョンだ。DBaaSのライフサイクル全体を最適化するバージョン管理のベストプラクティスを紹介する。[プライベートクラウド/データベース統合][Oracle Database 12c]

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Oracle Database 11g R2のPremier Support期間は2015年1月まで

 一方、実績やPSR(Patch Set Release)の継続適用などを考慮すると、Oracle Database 11g R2に分がある。リリースから約7年が経過しているため豊富な導入実績を持ち、既にターミナルリリース(11.2.0.4)が出荷されているのでPSRの継続適用も不要だ。仕様変更の可能性を意識することもなく、安心して利用できる。データベースに接続する業務ソフトウェアや帳票ソフトウェア、システム管理/監視ソフトウェアなども、その多くのが11g R2での動作を保証しており、その点でも安心だ。

 このOracle Database 11g R2を選択するとした場合、意識しなければならないのはサポート期間である。基本となるPremier Supportは2015年1月に終了し、それ以降も新規パッチ提供などのサポートを受けるためにはExtended Supportの契約を結ぶ必要がある。幸い、Oracle Database 11g R2については初年度の料金が免除されることが発表されているが、それ以降は新たなコスト負担が生じることを予定に入れておかなければならない。

 これに対して、Oracle Database 12c R1に関してはPremier Supportが2018年7月、Extended Supportは2021年7月まで受けられる。継続的に利用することを考えると、Oracle Database 11g R2との3年半の差は大きいといえるかもしれない。

 前出の3つのソフトウェアのバージョン選択に関する4つのパターンに関して、それぞれベネフィットとリスクをまとめたものが次の図だ。

 諏佐氏は、「総じて11g系は低ベネフィットで低リスクであり、それに対して12c系は新機能が使えるベネフィットが大きい反面、リスクについても考慮する必要があるといった関係になります」と説明する。

ライフサイクルから見たバージョン選択の影響

 ソフトウェアのバージョン選定に際しては、対象システムのライフサイクルも意識する必要がある。もしカットオーバー直後に新規パッチ提供期間が終了したとしたら、その後の本番稼働で発覚した不具合に対して修正のためのパッチを受けられず、困難な状況に陥る可能性があるからだ。

 このライフサイクルに関して、まず注意していただきたいのが、カットオーバーから安定稼働に到るまでの期間である。システムにおいて対処すべき課題が最も多く顕在化するのは、一般にテストフェーズ後期とカットオーバー直後だといわれている。特にカットオーバー後、システムが安定して動作するまでの期間(システム安定化期間)に必要なパッチの提供を受けられるかどうかは重要なポイントだ。

 次にポイントとなるのは、システムの安定化から、次の拡張や改修を検討するまでの期間である。この期間内にサポートが終了し、さらにサポートを受けることを前提とするのなら、改修前にデータベースのアップグレードを行うことになる。


提供:日本オラクル株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2014年7月22日

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