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オラクルがIn-Memory DatabaseとBig Data SQLで示す「データベースの未来」Oracle DBaaS & Big Data Summit基調講演レポート(2/4 ページ)

日本オラクルは2014年7月、データベースクラウドとビッグデータをテーマにしたイベント「Oracle DBaaS & Big Data Summit」を都内で開催した。これまでにない新たなデータ活用を可能にする新製品「Oracle Database In-Memory」などの国内リリースを記念して開催された同イベントの基調講演の内容をダイジェストで紹介する。[プライベートクラウド/データベース統合][ビッグデータ][Oracle Database 12c][Big Data][Engineered System]

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オラクルのDBaaSがIT部門の役割を進化させる


米オラクルプロダクトマネジメント担当 バイスプレジデントのティムシェトラー氏

 杉原氏のあいさつに続いて「データベースの未来」と題した基調講演を行ったのは、米オラクル プロダクトマネジメント担当 バイスプレジデントのティムシェトラー氏だ。氏は、「Modern Cyber Societyを加速する情報技術」としてオラクルの「DBaaS(Database as a Service)」「Oracle Big Data SQL」、そして「Oracle Database In-Memory」を挙げ、それの特徴をデモンストレーションも交えて紹介した。

 オラクルが提唱するDBaaSを、シェトラー氏は「プライベートクラウド上のデータベースサービスであり、企業のIT部門をクラウドサービスプロバイダーとして再定義するもの」と説明する。

 DBaaSの導入によって企業が得る主なメリットとしては、セルフサービスによるリソース調達の俊敏性の向上、従量制による利用コストの削減、サービスレベルの予測可能性の向上などがある。また、IT部門が得るメリットとして、運用管理業務のシンプル化、セキュリティとパフォーマンスの向上とリスク軽減、そしてクラウドサービスプロバイダーへの役割の進化といったものが挙げられる。

 シェトラー氏によれば、DBaaSの実現に向けたステップは、データベースサービスや技術、SLAなどの「標準化」、企業内データベースのプライベートクラウドへの「統合」、プロビジョニングや利用状況の計測、課金といった「セルフサービス」システムの導入、そしてSLAの順守など「ガバナンスの確保」の4段階となる。


 これらのステップを経て段階的にDBaaSを実現していくに当たっては、「Oracle Exadata」や「Oracle SuperCluster」「Oracle Database 12c」「Oracle Enterprise Manager 12c」といったオラクルのクラウドインフラ製品が大きな役割を果たすことになる。

 「オラクルのクラウドインフラ製品は、高い可用性と混合ワークロードに適したスケーラビリティを備えており、マルチテナント機能によってデータベースを高い集約度で統合することができます。また、クラウドに最適な管理フレームワークを用意しており、DBaaSの設計から配備、運用管理まで、ライフサイクル全般を効率的に管理することが可能となっています」(シェトラー氏)

 シェトラー氏はこのように語ると、それぞれの製品の特徴を紹介した。

ハードウェアからソフトウェアまで、DBaaSの構築/運用を支えるオラクルのクラウドインフラ製品群

 Oracle Databaseに最適化され、高い性能と拡張性を備えるOracle Exadataは、2008年の登場以来、改良が重ねられ、データウェアハウス(DWH)とOLTPおよび両者の混合ワークロード、さらにはデータベース統合のためのシステム基盤へとカバー範囲を広げてきた。

 「圧倒的な性能と拡張性を備えるOracle Exadataは、DBaaSに最適なシステム基盤です。最新のOracle Exadata X4-8では、18ラックの最大構成で4320個のCPUコア、792 TBのフラッシュストレージ、5400 TBのHDD領域を持つことが可能となりました。恐らく現在、これだけのコンピューティングリソースを1社で使い切れる企業は存在しないでしょう」(シェトラー氏)

 また、RDBMSの最新版であるOracle Database 12cは、新たに導入された「マルチテナントアーキテクチャ」により、DBaaSの構築で大きな課題となる「効率的なデータベース統合と運用管理」を実現している。

 マルチテナントアーキテクチャでは、メモリやバックグラウンドプロセスを共有する「コンテナデータベース(CDB)」上に、アプリケーションごとの「プラガブルデータベース(PDB)」を差し込んで(プラグインして)稼働させる。既存のアプリケーションを変更することなくデータベースをPDBとしてCDB上に集約し、必要に応じてPDBを他のCDBに差し替えることも可能だ。アップグレードやバックアップといった運用/保守業務はCDB単位で行えるため、データベース集約に伴う運用の手間や時間を大きく削減できる。


 なお従来、クラウド上でデータベース統合を行うための手法として「サーバー仮想化による集約」や「スキーマ統合」が使われてきたが、これらの手法をOracle Database 12cのプラガブルアーキテクチャに切り替えることで、リソースをより効率的に使えるようになり、「統合キャパシティを最大で5倍近くにまで拡大できる」(シェトラー氏)という。


 もう1つ、DBaaSのライフサイクル管理を効率化すべくオラクルが提供している管理ツールがOracle Enterprise Manager 12cである。同ツールでは、「個々のデータベースのプランニングとセットアップ」「セルフサービスによる提供」「管理と監視」「計測と課金」といったDBaaS構築/管理に伴う作業を、統合された管理画面上で行うことができる。

 このように、DBaaSに必要となるハードウェアからソフトウェアまでをワンストップで提供し、各製品を相互に最適化して導入効果を最大化することが、オラクルのクラウドインフラ製品の大きな特色なのである。


提供:日本オラクル株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2014年9月17日

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