日本IBM、国内向けにクラウドマーケットプレースを開始:IaaS、PaaS、SaaSを1カ所から調達
2014年9月10日、日本IBMは「IBM Cloud marketplace」を開始。ユーザーはWeb上で同社やサードパーティが提供するサービスを探索、試用、購入できるようになった。
日本IBMは2014年9月10日、同社のクラウドサービスで提供されるサービスやサードパーティが提供するサービスをWebから探索、試用、購入などができる「IBM Cloud marketplace」の開始を発表しました。
今回開始されたのは、米国で2014年4月に開始された「IBM Cloud marketplace」の日本語版。SoftLayerが提供するIaaS型クラウドサービスや、同社のPaaS型クラウドサービスであるBluemixとBluemix上で提供されるさまざまなソフトウェアコンポーネント、データ分析による顧客分析や不正対策などIBMがクラウド上で提供するSaaSなどを調達できるようになっています。
Bluemix関連では日本語での問い合わせに対応し、クレジットカードでの決済に対応を開始しました。
クラウドマーケットプレース上では、Web上で調達まで完結するセルフサービスと、IBMの「コンシェルジェ」と呼ばれる担当に連絡をして相談や調達を行う方法の2つが用意されています。
IBM Cloud marketplaceにはサードパーティも参加できますが、いまのところ同社の営業担当を通して打診する方法のみが提供されており、米国のような、Cloud marketplace上からオンラインで申し込める方法は採用されていません。
マーケットプレースはクラウドエコシステム活性化のツール
クラウド上のマーケットプレースは、セールスフォース・ドットコムの「AppExchange」、Amazonクラウドの「AWS Marketplace」、Microsoft Azureの「Microsoft Azure Marketplace」など、主要なクラウドサービスではすでに展開が始まっています。クラウドにおいてクラウド本体のサービスの善し悪し以上に、クラウド上でのエコシステムが活発でさまざまなソリューションがユーザーに提供されていることが重要であり、マーケットプレースはエコシステムを活発化させるための大事なツールとなっているためです。
ただし現状では、クラウド上のソリューションの多くはまだ各クラウドのマーケットプレースからよりも、パートナーやシステムインテグレーター経由での販売の方が多くなっているとみられています。しかし今後、よりセルフサービスでクラウドを調達する傾向が高まれば、マーケットプレースの存在感が高まってくることでしょう。
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