IoT時代はイグノーベル賞デバイス、弁当箱、妖怪、ナデラブル、食べラブルがネットとつながる:「おばかIoTシンポジウム」リポート(2/4 ページ)
おばかアプリとIoTが出会った夢のシンポジウムの模様をリポート。IoTの先駆者たちが3Dプリンター、Raspberry Pi、Arduino、LeapMotion、Bluetooth Low Energy、クラウド、機械学習やさまざまなセンサーなど最高の技術を無駄使いし、おばかな用法を語り合った。
ぼっち飯でも、おかずの交換ができると光ってお祝いしてくれるIoT弁当箱
三番手は打って変わって可憐な中澤優子さんが登場。普段はカフェのオーナーをしている中澤さんは、au未来研究所のハッカソンに参加して“ものづくり”を共にできる仲間を得たという。
中澤さんが仲間と開発したのは、一人ぼっちのお弁当でも寂しくないIoT弁当箱「X Ben(エックス・ベン)」だ。
基本機能は「X Ben」ユーザーに出会って4つのおかず入れを交換することで、光ったり震えたりして祝福してくれるというもの。
専用iPhoneアプリもあり、うまいねボタンを押すと光る仕掛けや「X Ben」単体で楽しめる機能やiPhoneアプリだけでも楽しめる機能などを追加中だ。追加機能の詳細は、下記中澤さんのプレゼン資料から確認してほしい。
コメンテーターの「Build Insider」編集長 一色政彦さんは、次のように「X Ben」をたたえた。「さすが日本の携帯電話メーカー出身ということで、防水機能を弁当箱にも備えたのがすごいですね」
Internet of 妖怪 Things――konashiとiPhoneならカッパの皿でDJができる
次なる登壇ユニットは、ハンダゴテを使わずに手軽に電子工作ができるiPhone/iPadのためのフィジカルコンピューティングツールキット「konashi(こなし)」で知られるユカイ工学の野崎錬太郎さん率いる「カッパの世界」チーム。
「カッパの世界」チームメンバーのプレゼンの様子を横から撮影。左から、うぐいすくん、「カッパノイド」を手に持つ高枝まりんさん、野崎錬太郎さん。一目見るだけで笑いが取れるはずだった野崎さんのコスチュームだが、正面から見たら下半身が隠れてしまっていた
発表したのはkonashiと3Dプリンターで作った頭の皿をこすったりたたいたりすると音が出る楽器「カッパノイド」だ。ゆくゆくはネットワークに接続して、他の「カッパノイド」が近くにいるのを感知するとウインクするアニメーションを表示させるなどの機能を盛り込みたいという。
もう一つのデモでは「カッパノイド」でラップ調の曲のBGMを流し、うぐいすくんがラップを披露した。
「カッパの世界」チームのプレゼン資料は、下記から参照できる。
「カッパノイド」についてコメンテーターの日本マイクロソフト エバンジェリスト 太田寛さんは次のようにコメントした。「“もの”は100年経つと付喪神(妖怪も含む)になるという日本の民間信仰があり、コンピューターも100年経つと妖怪になるのかなと、ちょうど最近思っていたところでした。日本マイクロソフトではIoTを『IoYT』(Internet of Your Tings)と呼んでますが、『Y』はYoukaiの略でもいいのかもしれませんね」
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