IoT時代はイグノーベル賞デバイス、弁当箱、妖怪、ナデラブル、食べラブルがネットとつながる:「おばかIoTシンポジウム」リポート(1/4 ページ)
おばかアプリとIoTが出会った夢のシンポジウムの模様をリポート。IoTの先駆者たちが3Dプリンター、Raspberry Pi、Arduino、LeapMotion、Bluetooth Low Energy、クラウド、機械学習やさまざまなセンサーなど最高の技術を無駄使いし、おばかな用法を語り合った。
IoT、おばかは君を待っていた!
1月16日、日本マイクロソフトとMicrosoft Azureユーザーコミュニティ(Japan Azure User Group、通称JAZUG)は東京・渋谷でイベント「GoAzure 2015」を共催した。本稿では、その中で行われたさまざまなセッションの中から、「おばかIoTシンポジウム」の模様をダイジェストでリポートする。
このセッションはJAZUGのコアメンバーであり、伝説のイベント「おばかアプリ選手権」の常連選手でもある、シグマコンサルティングの橋本圭一さんが発起人となり、司会も務めた。
おばかアプリとは、「ムダにかっこよくて、かゆくないところにも手が届く、ばかばかしくて面白いアプリ」だが、「おばかIoT」はさらに、さまざまなデバイス/モノに搭載されたおばかアプリがインターネットにつながっているものとなる。「おばかIoTシンポジウム」はIoTの先駆者たちが最高の技術を無駄使いして、おばかな用法を語り合った夢のシンポジウムとなった。
- IoT=Internet obaka Things!
- イグノーベル of Things――あのイグノーベル賞受賞デバイスもネットにつながった
- ぼっち飯でも、おかずの交換ができると光ってお祝いしてくれるIoT弁当箱
- Internet of 妖怪 Things――konashiとiPhoneならカッパの皿でDJができる
- 女子が“なでる”モーションデータを記録し専用「ナデラブルデバイス」で再生
- 「ゴキブリホ○ホイ」的デバイスでゴキブリの出現数を機械学習し出現確率を予測分析
- 「うまい棒」でトロンボーンの演奏ができる「食べラブル」楽器
- IoTは楽しいけど、ネットがどこまでつながるか分かってる?
- 今後のITはIoTが主役になっていく
IoT=Internet obaka Things!
最初に登壇したのは、司会のシグマコンサルティング橋本さん。橋本さんは、「第2回おばかアプリ選手権」で披露した文字入力ができるギター「Rock'n Office(ロッキンオフィス)」を持って登壇。司会として場を温めるべく、ギター演奏でプレゼン資料のページを送りながら、おばかアプリのすばらしさを訴えた。
橋本さんは「第2回おばかアプリ選手権」出演後、劇的に人生が変わったらしいが、その変化が良い意味でターニングポイントになっていたことを祈りたい。
橋本さんのプレゼン資料は、下記から参照できる。
イグノーベル of Things――あのイグノーベル賞受賞デバイスもネットにつながった
二番目に登壇したのは、津田塾大学准教授の栗原一貴さん。まず栗原さんは、IoTを「Internet of Tetris」として解釈。「Tetris 3D modeler」という、テトリスをするだけで、3Dプリンター用のモデルを作成できる、おばかなのか天才なのか分からないWebアプリを紹介した。「Tetris 3D modeler」は2014年に行われた「Mashup Awards 10(MA10)」で「おばかアプリ部門賞」を受賞しているので、その詳細はリポート記事を参照してほしい。
続いて、栗原さんはIoTを「IgNobel of Things」として解釈。イグノーベル賞とは、人々を笑わせ、そして考えさせられる研究に授与される世界的な賞で、いわばノーベル賞の「おばか」版だ。栗原さんは2011年に、塚田浩二さんとともに「SpeechJammer(スピーチジャマー)」という作品で受賞している。「SpeechJammer」は自分の声を少し遅れて聞くとしゃべりにくくなるという生理現象を用いて、うるさい人を離れた場所から邪魔する銃型デバイス。
今回、栗原さんは「おばかIoTシンポジウム」のために「組み込み型SpeechJammer」を制作。従来の銃型ではなく、会議場などのマイクや音響ミキサーにこっそり仕込むことで、議長や聴衆が発言者の発言をWebアプリから制御できるという。
栗原さんのプレゼン資料は、下記から参照できる。
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